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【Eレギュダブル】晴れガチクレセスイッチトリル【ポケパラ本戦44位】


こんにちは、みずこです。
この度北陸オフにてポケモンパラレルアリーナ2023の権利を獲得し、その本戦に出場してきました。
今回はそこで使った構築について執筆していきます。
戦績は4勝3敗、134人中44位でした。


並び自体はテルさんがテラスクエアでベスト4を記録した構築と同じですが、細部が異なります。
また、筆者自身、このような並びは1ヶ月強の間煮詰めてきましたので、その過程も含めてぜひご覧いただきたいなと思います。
なお、本構築はオープンシートBO3を前提としており、試合を通して様々な選出が考えられますので、選出パターンの言及をしませんことをご了承ください。


【目次】
※クリックするとその項目に飛べます。

1.構築の概要
2.個体紹介
   ①ハバタクカミ
   ②オーガポン(炎)
   ③テツノカイナ
   ④コータス
   ⑤クレセリア
   ⑥ガチグマ(原種)
3.構築の経緯
   ・ピヨリリィ杯→南北戦
   ・てるチャレ
   ・テラスクエア
   ・テルさんと比較する
   ・最終調整
4.あとがき


1.構築の概要

大きくハバタクカミや炎オーガポンで上から殴ってからトリックルームで締める動きと、
最初からクレセリアを出してトリックルームから入る動きの2通りがあります。
しかし、ハバタクカミや炎オーガポンをコータスの晴れでサポートしたり、この指止まれや剣の舞を絡めていったりと、色々な立ち回りができるようになっています。


2.個体紹介
今回は構築の経緯が長くなってしまうので、結論から先にということで個体紹介から。

①ハバタクカミ


※調整
CSぶっぱ

漢のCSぶっぱ髪(?)です。
元々Dレギュのやなぎパがこのような形で使用していたのをパクりました。
耐久に振った個体を使用するかどうかを最後まで悩みましたが、大抵のイーユイをテラスタル込の眼鏡ムーンフォースで確実に飛ばしたかった、という点が決定打になりCSに。
素早さは準速パオジアン抜きが最低限ではありますが、イタチごっこが続いていますし、速ければ速いほど良いなと。
本構築は全体的に素早さが遅いため、ハバタクカミには素早さも振り切ることにしました。

技構成はムーンフォースマジカルシャインシャドーボールの3点で完成されているので、残り一枠で悩むことになります。
最初は10万ボルトにしていましたが本当に打つ場面がなく、トリックルームも試しましたが運用が難しかったです。
最終的にはヒスイウインディや炎オーガポンに対してダメージを稼げそうなパワージェムになりました。


②オーガポン(炎)


※調整
ASぶっぱ

岩、水オーガポンも一通り試しましたが、最終的にはコータスやテラスタルと合わせて火力を確保しやすい炎オーガポンになりました。
ハバタクカミと同じく、他4匹が遅いためこちらもASぶっぱの最速です。

ツタこんぼうとウッドハンマーニードルガードは確定として、残り一枠はハバタクカミやクレセリアのサポート役にもなれるこの指止まれを採用しました。
あまり使わないとはいえ、あるととても便利な技です。
しかし、本構築はヒードランが重めなので、この指止まれを使わないという確信があるのなら地団駄も選択肢だと思います。


③テツノカイナ


※調整
A=11n
多くのカイナの上を取れるよう素早さ実数値85

よくあるチョッキテツノカイナです。
本構築においてはクレセリアトリックルームを補佐するのみならず、先発で出して雑に削るという役割もあります。
相手のハバタクカミを早急に削るにこしたことはないのでヘビーボンバーを持たせていますが、ガチグマをより積極的に運用していくのであれば、ボルトチェンジも選択肢だと思います。

ラスタル可もなく不可もなくなフェアリーです。こちらも元々はやなぎパのパクリですが、Eレギュにおいても使用感が良かったので最後まで続投させました。
半減で受けること以上に、弱点を突かれないこと、他のメジャーなタイプで回収されにくいことを重視しました。
構築の経緯で後述しますが、消去法的な決め方をしていた部分はあります。しかしこれが正解であると思っているほどです。

本構築のテツノカイナですが、素早さは速ければ速いほど良いと思っています。
何故かというと、初手にカイナクレセと出すとして、相手のテツノカイナとの猫だまし合戦を不利にしないほうが、トリックルームを展開する上で強いからです。
素早さを遅くしてトリックルーム下の打ち合いで強くするのも、それはそれで良さがあると思います。しかし、速くしたほうがより立ち回りの幅が生まれまるのです。
1つ諸説があるとすると、水ウーラオスなどに対して火力が若干足りないこと。耐久を最低限にするのも、もしかしたら選択肢なのかもしれません。


コータス


※調整はテルさんと同じ

トリックルームエースとしてのみならず、ハバタクカミや炎オーガポンのサポートもできる万能ポケモンです。
噴火、熱風、大地の力は確定として最後に守るから手助けに変えました。
テルさんの案を参考にして採用に至りましたが、手助けを持っていたほうが選出や立ち回りの幅が生まれます。

守るを切ったので、コータスを後発で出す場合、トリックルームを貼る前にクレセコータスの盤面を作らないように意識していきます。


クレセリア


※耐久調整はテルさんと同じ、かつ最遅
HB:特化悪ウーラオスの黒い眼鏡暗黒強打を15/16で耐え

HD:C187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォースを255/256で2耐え

トリックルーム起動役です。手助けの枠はサイドチェンジ、冷凍ビームも検討しましたが、一通り試したところ手助けに。
炎テラスタルにした理由は、カミイーユイやサーフゴーにより強くしたかったからです。
また、本構築に100%出てくるゴリランダーに強くなれるのも副産物として大きいかなと。水テラスタルはそのゴリランダーに弱くなるためナシ。

持ち物は最後まで悩みましたが、後発トルネウーラに対しての回答があまりにも薄く、苦し紛れのメンタルハーブです。
この点は構築の課題でもあると思いますが、メンタルハーブがないと必ず挑発持ちを先に倒さないといけなくなるので、立ち回りの幅が狭まるでしょう。そういう意味でも良い選択ができていると思います。

トリックルーム下でより確実に三日月の祈りを連打したいため最遅です。


⑥ガチグマ(原種)


※調整
HAぶっぱ

コータス同様、優秀なトリックルームエースです。うまく起動できれば火力が十分に出る点が偉いです。
技構成は空元気、地震、守るまで確定として、ラストはHAぶっぱという調整でありながら剣の舞を持たせました。
構築の経緯で後述しますが、剣の舞は積極的に積むというよりは特定の相手に対するカウンター、という立ち位置です。

ラスタルは毒と悩みながらも、最終的にはゴーストを選択しました。猫だましを無効化できる点が最大の魅力です。
ただしカエールパのような構築相手に、グラススライダー+不意討ちでサンドイッチされるのが明確な弱みで、この点構築の課題であると感じます。
毒テラスタルだと草技を半減できる点が最大の魅力だと思いますが、好みで良いかと。今回はトリックルームターンを枯らされないことを重視しました。


3.構築の経緯
今回は1ヶ月強にわたり煮詰めていったものになるので、その経過をたどっていきます。

・ピヨリリィ杯→南北戦



南北戦の際に使用した構築につきましては、既に構築記事としてあげておりますので是非併せてご覧ください。

mizuko.hateblo.jp


岩オーガポンを使ってみたく、形にしてみたらこうなりました。
9月の時点では炎オーガポンの評価がずば抜けて高い印象があり、その炎オーガポンに明確に強い岩オーガポンを使ってみたくなりました。
岩オーガポンを受けてくるであろう霊獣ランドロスへのカウンターも込みで、ハバタクカミの凍える風を絡めながら、岩オーガポンを通していくことを考えます。
この凍える風でサポートする構築ですが、WCSで4位になっていたよなということで、カイナガチクレセを取り入れました。

また、トリックルームをしていく上で、コータスの通りが良いなと思いこちらも採用することになります。
簡単に述べておくとゴリランダー+炎オーガポンの増加、水ウーラオスの減少が大きな要因です。
コータスはDレギュにおいてやなぎが結果を残していたので、そのやなぎパも参考にすることとなります。

▼参考にした構築記事

victoryroadvgc.com

note.com

9月のピヨリリィ杯で使用した際はテツノカイナの素早さが確か最遅だったはずです。トリックルーム下での殴り合いを重視した結果です。
しかしカイナミラーでの猫だましの打ち合いに明確に弱い点が致命的で、テツノカイナの素早さを上げることになります。
素早さ実数値77です。今思うとまだ遅い。

実際の南北戦は勝つことができ記事も上げましたが、まだまだ課題多き構築であると思っていたのが正直なところです。
選出パターンが少なかったり、相手の炎オーガポン+ゴリランダーがきつかったりと、少なからず課題を抱えていました。
とはいえ、トリックルーム下でのガチグマやコータスのパワーはEレギュでも健在です。
それ故、次はハバタクカミを眼鏡型で採用してみたいなと思い、本構築の考察を続けていくこととなります。
眼鏡型にすることによって、ハバタクカミ+テツノカイナという先発が強くなれたり、コータスと絡めて構築全体で遅めの素早さを底上げしながらパワーを出せるようになります。

▼南北戦のときの試合はアーカイブが残っておりますので、よろしければ是非ご覧ください。

www.youtube.com

・てるチャレ

てるチャレでは大きくハバタクカミを眼鏡型に、岩オーガポンを水オーガポンに変更しました。
ハバタクカミの型変更は南北戦時の課題を受け、立ち回りに幅を持たせたかったためです。また晴れと合わせて、上から高火力で殴れるアタッカーとしても機能します。
水オーガポンへの変更ですが、ヒードランが面倒なのが気になった点が大きいです。
またハバタクカミを見て炎テラスタルを切ろうとしてくる相手に対して、サンドイッチすることができます。

ハバタクカミの調整はやなぎパを参考にして一旦CSぶっぱでいきます。その上で耐久振りのほうが良い場面があるのかどうか検証していくことになります。
水オーガポンの構成は、眼鏡ハバタクカミを採用するということもあってsuicaの構築記事を参考にさせていただきました。

suicaの構築記事

liberty-note.com
またクレセリアも若干の変更を加えました。南北戦時はフェアリーテラスタルでしたが、それを炎テラスタルに変えました。当時の環境はカミイーユイが台頭しており、そこに対する意識が大きいです。また炎オーガポンによるゴリ押しを防ぐ、サーフゴーに対してテラスタル択にならない、という点も評価しています。
ちなみにこれだけ聞くと水テラスタルはどうなのと思われそうですが、水だと本構築に100%出てくるゴリランダーがウキウキしてしまうので論外です。

また技構成ですがサイドチェンジが諸説だと思っていて、この枠は冷凍ビームか手助けとの3択で悩んでいくことになります。
今回はガチグマを見て出てくる霊獣ランドロスにリスクをつけられる、冷凍ビームにしてみました。
持ち物は迷っていたもののどれも決定打に欠け変更せず。
ゴツゴツメット、隠密マント、防塵ゴーグル、オボンのみ辺りとで悩み続けていた段階です。

てるチャレは5-3の50位で敗退しました。が、思ったよりこの構築やれるなということを確信しました。
本構築を動かしてみて一番納得のいかなかった枠が水オーガポンです。どうもしっくり来ず、水オーガポンを選出した試合は大抵負けていました。
まず調整ですが、本構築においては中途半端な印象が拭えませんでした。水打点のアタッカーとしても機能してほしかっただけに、この調整では火力が足りません。suicaの構築自体は本当に強かったです

また水オーガポンをアタッカーとして位置付けるのであれば、イーユイは抜いておきたかったなとも思います。
そして本構築の最大の課題は相手のモロバレルです。裏のモロバレルに対してどう頑張っても圧をかけることができませんでした。
現環境ではモロバレルがそこまで多いわけでもなく、モロバレルのためだけにクレセリアを防塵ゴーグルに変えるのも……と思うのが正直なところ。
そうなると、モロバレルに圧のかかる炎オーガポンのほうが良いのでは?と考えるようになります。
ただし炎オーガポンにすると、相手のヒードランが更に重くなってしまうのが気になります。地団駄を仕込むのも選択肢ですが、立ち回り上この指止まれは切りたくないです。この辺りさらに考察を深めていくことにします。


・テラスクエア

唐突に暁月ガチグマを使いたくなったので、それ向けに構築を組んできました。
使いたくなった深い理由はありませんが、かといって試さない理由もありません。
原種ガチグマでないのなら、トリックルーム起動役がクレセリアである意味も薄くなるので、特性が強く一度使ってみたかったリキキリンにチェンジ。が、これが大失敗でした。
残り4匹は調整の時間もなく、惰性でほぼ変更せず。水オーガポンだけAS寄りの調整にしました。

戦績は2-3でドロップ。全然だめでした。
何よりリキキリンが大戦犯でした。耐久が足りなさすぎてクレセリアにはなれませんでした。
リキキリンが怯んでトリックルームを貼れず負けた試合も複数回ありました。クレセリアだったら1回くらい怯んでも大丈夫なケースもまああるのに……。
またリキキリンだと等倍技集中で普通に落ちるのもキツイです。ここでクレセリアならではの良さを痛感することになります。
水オーガポンも調整は変えたものの、それでも何だかしっくり来ず。

暁月ガチグマ自体は悪くなかったです。しかしこの技構成だとしんくうはが欲しかったなと思うことも多々。かといってどの技も切れません。
持ち物をチョッキにすると火力が足りないし……となる点も難しいです。
また、原種ガチグマでしか得られない栄養も感じ取りました。剣の舞が鉄壁や瞑想などで詰ませてくる相手へ対するカウンターとなってくれている点が優秀です。この点は後述します。

ということでこの構築は解散……。
そしてまたてるチャレの形に戻して考察を進めようとしたところ、テルさんが私と似たような構築で結果を残しておりました。


・テルさんと比較する

youtu.be

同じような構築を使っていたにも関わらず勝ちきれなかった私と、テルさんとではどう違っていたのか考えることが近道だと思い、さらに深堀りしていきます。

まずハバタクカミ調整です。
テルさんが耐久にある程度回して火力と素早さを削った個体を使用していたようなので、一旦その調整をパクることにします。
ただし本構築のハバタクカミの素早さは速ければ速いほど良いので、少しだけ速くしてその分さらに火力を削ります。
またテルさんも10万ボルトを採用していたものの、筆者はこの時点で10万ボルトの必要性に疑問を感じていたので(打つ場面が皆無)、ヒスイウインディなどを殴れるパワージェムに変更します。

次にオーガポン水ではなく炎だったこと。
テルさんの動画を見てもわかるかと思いますが、炎オーガポンをテラスタルさせたりコータスと一緒に投げたりすると、半減でも受けられない火力を出せます。
筆者がちょうど炎オーガポンに変えたいと思っていたところだったため、そちらもパクらせていただくことに。

テツノカイナはテルさんが炎テラスタルでしたが、こちらは不採用。フェアリーテラスタルのままで試運転を進めることにします。
何故かというと、本構築におけるテツノカイナのテラスタル可もなく不可もなくがベストだと思っているからです。不可がない、これが重要。
ラスタルを切ることによって、他のポケモンに容易に回収されたくないです。

炎テラスタルも確かに検討はしたのですが、霊獣ランドロスを呼ぶ構築なのに、地面技が一貫するのはマイナスポイントかなと。
ただし炎テラスタルはフェアリー技や草技、炎技を半減できるため、メリットも大きいと思います。ハバタクカミは勿論、炎オーガポンなどによるゴリ押しにも効果的です。それ故、炎も再検討の余地があるかどうか考えて調整していきます。
水はクレセリアと同じくゴリランダーをウキウキさせてしまうため論外。
草も霊獣ランドロス自身の飛行テラバーストや蜻蛉返りで回収される上、構築的に面倒なヒードランの熱風が抜群になってしまうため論外です(横のポケモンにも負担がかかるのが本当にダメ)

テツノカイナのフェアリーテラスタルは元々Dレギュのヒードラン意識で採用していたやなぎのパクリですが、Eレギュにおいても使用感は健在でした。
Eレギュのアタッカーヒードランは熱風、ラスターカノン、大地の力の3ウェポンが多い印象で、ヒードラン意識という点は諸説となります。が、フェアリーテラスタルにすることによって多くの技を等倍で受けられる点が偉いです。
テツノカイナ自身の数値が高いため等倍でも十分なことが多いかと。
そのヒードランもラスターカノンで抜群を貰ったところで、熱風と違い横のポケモンはフリーで動くことができます。

コータス手助けはより立ち回りの幅が広がる良い技だと思います。
これによりハバタクカミ+コータスを先発で出して手助けマジカルシャインを上から打つ、ということもできるようになります。
守るを切る明確なデメリットが、後発クレセコータス盤面になってトリックルームをしないといけないときに守れないこと。
ただし、このような場面になって守るを使う必要があるいうことは、展開的にかなり不利な状況。守るがあろうとなかろうと、このような盤面を作らないことが大事なのです。
コータスの守るを読んでクレセリア集中されやすい盤面でもありますし。
ということで、コータスは守るから手助けに変更します。

クレセリアは前述の通り炎テラスタルの評価が高いため、フェアリーテラスタルには変えず。そして持ち物がメンタルハーブではなくゴツゴツメット冷凍ビームが手助けになっていましたが、元々悩んでいた部分なのでここは変えてみます。

ガチグマですが、テラスタルが毒ではなくゴーストとなっておりました。そして調整が筆者がHA、テルさんがHBベースと大きく異なっておりました。
ゴーストの最大の利点は、猫だましでトリックルームターンを枯らしてくる相手へのカウンターになることだと思っています。
毒と比べると抜群を取られやすいのが欠点ですが、猫だましを無効化できる点はやはり強いので、ゴーストテラスタルに戻します。
調整もいったん真似してみます。


・最終調整

▼ポケパラ本戦1週間前の形です



ハバタクカミの調整はポケパラ前日まで悩みました。確かに耐久にある程度割いていたほうが安心な場面もあります。ゴリランダーのグラススライダーを喰らう場面なんかも影響しますね。
しかし、最終的にはCSぶっぱの調整に戻すことになりました。
ダメージ計算を繰り返したところ、火力を削ると、少し耐久調整をしたイーユイがテラスタル込の眼鏡ムーンフォースを乱数で耐えてしまうことが発覚し、これは欠陥だなと。

イーユイの数自体は減ってきていますが、後発でトリックルームを刺していく展開をしていく上でイーユイは絶対に場に残しておけません。そのイーユイが耐えてしまう可能性が出てくるのはまずいため、できるだけ火力に割いておきたいなと。
ハバタクカミの素早さが速いにこしたことはないという考えは元々持っており、ならばいっそのことCSぶっぱにしてしまおうとなりました。
ハバタクカミの耐久調整先にされやすいのがパオジアンだと思いますが、本構築においてはパオジアンをハバタクカミで見ようとすること自体が違う気もするのです。炎オーガポンやテツノカイナあたりで見てあげたほうが基本的には賢いかなと。

炎オーガポンコータスの使用感はとても良かったので、本番もこのままいきます。

テツノカイナは素早さだけ実数値85に引き上げてあとは据え置きです。フェアリーテラスタルの評価が高いというのも、最初から最後まで変わりませんでした。(今となっては)この手の構築においては個人的に結論だと思っているぐらいです。

クレセリアですが、これまたかなり悩みました。技構成は横を強化できる手助けが使いやすかったのでこれでいくことになりますが、持ち物を最後まで悩むことになります。
ゴツゴツメットも確かに状況によって刺さるときには刺さるのですが、メンタルハーブ同様毎試合役に立つわけでもありません。
最終的には猫だましを防げて、怯みや氷などの致命的な追加効果を受けない隠密マントにしようとしました……が、本番2日前ぐらいに、メンタルハーブに戻すことを決心しました。
というのも、本構築は後発トルネウーラに対して殆ど解答がない気がしたからです。
トルネウーラはここ最近かなり増えてきている印象があって、ポケパラ本番でもトルネウーラ環境になる気がしたのです。
先発カイナクレセと出しても、取り巻きのゴリランダーに猫だましされてうまくトリックルームを貼れません。結局トルネウーラが強いということにもっと早く気づいていれば……。
なので、後発トルネウーラに多少誤魔化しのきくメンタルハーブに決定させます。とはいえ、うまいトルネウーラ使いはそれすらも潜り抜けてくるので、完全な対策とはいえないのも正直なところですが……。

最後にガチグマです。ゴーストテラスタルのみ据え置き、調整はHAぶっぱに戻すことにしました。
何故かというと、ガチグマの基本的な運用として積極的に剣の舞をしていくよりは、素殴りしていったほうが強いと思ったからです。基本的には特化根性空元気で、あるいは抜群地震で十分に火力が足ります。
テルさんの配信や動画を見ている感じ、強気に剣の舞をしていく場面も見受けられましたが、この点は根本的に考え方が異なるのだと思います。
素殴りするとなると、火力にきちんと振ってあげないと、絶妙に火力が足りなくなってしまいます。テルさんの調整で素殴りをすると、様々なポケモンにミリ耐えされてしまうのです。ということでHAぶっぱ。

だからといって、剣の舞を切ってぶちかましに変える、といったことはしてはいけないと考えます。剣の舞を使う場面も十分にあります。
それを積極的に積んでいくというよりは、限られた場面でのみ運用していく、という考え方です。
この剣の舞が有効に働く場面は主に2パターンあると思っていて、
①鉄壁ボディプレや瞑想で詰ませてくる相手に対するカウンター(前者はテラスタル権を残すのが必須)
②威嚇サイクルでトリックルームターンを枯らしにくる相手に対するカウンター
です。要はカウンターとして機能させるために剣の舞を持たせるのです。
それ以外の場合は素殴りしていったほうが強いと考え、HAぶっぱとなりました。


▼改めて完成形を載せておきます。

満足のいく調整、考察ができて良かったです!

4.あとがき

ここまでご覧いただき、本当にありがとうございます。
1ヶ月以上もの間この構築を煮詰めてきて、その過程を細かく言語化してきたつもりですが、いかがだったでしょうか。
9月末に南北戦という自分の中での一大イベントがあって、その次はここをああしてみたいなとか色々案が出てきて、それで気づいたら最後までずっとコータスを握っていました。
てるチャレで本構築を握ったのは「Eレギュのコータスがどこまでやれるか試してみたい」という思いがあったのですが、それが思っていたよりやれたわけで。
そしてテルさんがたまたま同じような構築で結果を残していたので、自分の中でより火が付きました。

こうして色々な方の構築を参考にしながらも、最終的にはかなり自分好みの形になったと思っています。なのでとても満足しています。
他の記事などでも何度も言っていますが、どんなに結果を残している構築でも、6匹のポケモンの全ての技、配分、持ち物、テラスタルなど、全部が自分の肌に合う構築は1つもないと思っています。
それは自分のプレイスタイルに起因するケースもあるし、環境が変わって合わなくなってきたというケースもあるし。合わない部分をを自分好みに変えていくのも実力だと考えています。
最終調整で変えてきた部分はすべて正解だったと思えますし、自分の考察について悔いはありません。

ポケパラ当日はトルネウーラ環境になると思っていたのですが、それに気づくのが遅かったので、環境に合った構築を握れなかったのが不安要素でした。
環境に逆行しているのではないかと最後の一週間はとても不安でしたが、最終的には自身の練度を信じました。これもひとつ正解だったと今となっては思えます。
ポケパラ本戦では4勝3敗とあと一歩勝ちきれませんでしたが、ここまで良い取り組み方ができたと自負しています。何より悔いのない考察ができて良かったです。

さて、長くなってしまったのでそろそろ締めようかと思いますが、ポケパラ本戦まで様々なドラマがありました。
一度魂の一戦を落として本気になって、苦手だったランクマもたくさんやって、アンセナさんのドラゴサーフに出会って。
北陸オフの魂の一戦がドラゴサーフvs壁蝶舞ガモスで、ガチで泣きかけながら大激闘の末ようやく権利を取れたこと……。※ドラゴサーフは蝶舞ガモスが苦手
思い出話もたくさんあるので、余力があればサブブログで書きます。

ポケパラのために本気で頑張って良かったです。間違いなく、前の私より強くなれたと思います。
この頑張りが来年のハワイに繋がりますように。


~Special thanks~

・WCS4位のFederico

スイッチトリルの草案として参考にさせていただきました。
構築の完成度が素晴らしく、この手の構築ってトリルミラーになった時にも強いんですよね。


・やなぎ
コータスを使うとなってやなぎパも参考にしたんだけど、CSぶっぱ髪とかフェアテラカイナとか、レギュが違うとはいえ結局やなぎの調整がすごく参考になった。
やなぎパがなかったら、CSぶっぱ髪なんて怖くて使えなかったと思う。笑 でもこれが正解なのよ!
フェアテラカイナ、Eレギュでも本当に感触がよかった。この手の構築においてはまじで結論だと思う!

テルさん
テルさんがテラスクエアで結果を残されて、自分の考えていたことは間違っていなかったと思えて嬉しかったです。
同時に、同じような構築を使っているのに勝ちきれなかった自分を思うと悔しくもなって、それで余計に燃えました。笑

テルさんの構築もたくさん参考にさせてもらって、自分の考え方と比較しながら、満足のいく調整ができました。テルさんからは本当にたくさんの刺激をもらいました。
ポケパラ本番でも色々お話いただきありがとうございました!

・南北戦
影さん、うえすとさん、アルファさん、北陸オフのみんなありがとうございました。
南北戦があったから、より早い段階でEレギュに本気で取り組めました。

トリだったのもあってプレッシャーが尋常じゃなかったけど、それも良い思い出。


最近配信も始めたので、よろしければチャンネル登録いただけると嬉しいです!

www.youtube.com

【Eレギュダブル】岩オーガポン入りスイッチトリル【南北戦使用構築】


こんにちは、みずこです。
この度北陸オフでポケパラの権利を獲得し、北陸オフと京大カップの各代表同士で戦う、南北戦という企画に呼ばれましたので
その際に使用しました構築を紹介いたします。

今回はEレギュ新要素として岩オーガポンを採用してみました。
ツイッターでは既にレンタルIDを上げておりますが、まだまだ課題多き構築だと思っておりますので
使ってくださる方には色々な形で試してほしく、それも含めて解説していきます。
最後までぜひご覧ください。


▼南北戦全体配信(うえすとさん)

www.youtube.com


▼南北戦みずこ視点

www.youtube.com



【目次】
※クリックするとその項目に飛べます。

1.構築の概要・経緯
   *構築の概要
   *岩オーガポンを使ってみたい
   *こご風合わせがベストか
   *WCS4位の構築などを参考に
2.個体紹介
   ①ハバタクカミ
   ②オーガポン(岩)
   ③コータス
   ④テツノカイナ
   ⑤クレセリア
   ⑥ガチグマ(原種)
3.選出パターン
4.構築の課題
5.あとがき


1.構築の概要・経緯

☆構築の概要



岩オーガポンを使用してみたく、形にしてみました。
素早さブーストのハバタクカミと組み合わせ、凍える風を合わせて上からツタこんぼうを打ちにいったり
最初からトリックルームを通しにいったりと、大きく2パターンの戦法を組み込んだ構築となります。
このような形はWCSで4位をとった海外の構築を参考にしました。
また、コータスの通りもよさそうだと思ったのでやなぎパも参考にしております。


☆構築の経緯

*岩オーガポンを使ってみたい
まず、岩オーガポンを使ってみたいというところからスタートしました。
何故かというと、オーガポンの評価が炎によっているという印象を受けたからです。
確かに草+炎+αの技範囲、豊富な補助技、特性による火力上昇が一歩抜けて強いというのはいうまでもありません。
その炎オーガポンに強い岩オーガポンを使ってみようかと思いました。

岩オーガポンは炎に強いのみならず、Dレギュまででも猛威をふるっていたハバタクカミ、パオジアン、水ウーラオスなどにも上をとれれば強く出ることができます。
なので、岩オーガポンが何かしらの形で上をとれる状況を作る、ということをまずは考えました。


* こご風合わせがベストか
次に、岩オーガポンを通す上での障害のひとつが霊獣ランドロスなのかなと思いました。
岩技・草技を等倍で受けられる威嚇持ちなので、後ろから霊獣ランドロスに出てこられると面倒なことになりそうだと感じました。
(Eレギュが発表されて間もないのでダメージ感覚があまりないのですが)

霊獣ランドロスはEレギュにおいて需要が高まってくるポケモンかなと考えています。
特にスカーフにすると、威嚇を入れながら上から飛行テラバーストや地面技でオーガポンを縛ったり……という利点も考えられそうです。

そこで凍える風を合わせてあげることによって、霊獣ランドロスをケアすることができるのかなと思いました。
凍える風は霊獣ランドロスのみならず、相手のハバタクカミやパオジアンなどといった高速ポケモンや、オーガポンミラーでも上をとれるようになるので、幅広く重宝するのかなと。

凍える風役のポケモンですが、当初は仲間大会といったクローズ環境で調整をしていたので
色々な型が存在するハバタクカミが適任なのかなと考え、採用してみました。
ブーストエナジーを採用することにより、素早さ操作をせずとも多くのポケモンの上から凍える風を打つことができます。


*WCS4位の構築などを参考に
凍える風ハバタクカミ+岩オーガポンが決まったところで、これと似たような形の構築があったよなということから、以下の構築を参考にすることとしました。

victoryroadvgc.com

この構築は凍える風ハバタクカミの横に悪ウーラオスカイリューを置いて、削ってからトリックルームをしていくこともできる、という認識でもいます。
カイナガチクレセを取り巻きとして入れるという案は、こちらを参考にしてみました。

また、ゴリラ炎オーガポンの並びの登場を受けて、そしてウーラオスが若干下火になることを予想し、同じくトリックルームエースになりうるコータスの通りが良くなりそうだと考えました。
コータスを使用した構築はやなぎがWCSで使用していたので、やなぎの構築も参考にしました。

note.com


こうして、先発テツノカイナ+クレセリア、後発ガチグマ+コータスのガチトリル選出もできるようにしてみました。


2.個体紹介

①ハバタクカミ


※調整
参考元はこちら
Not DerBeste, but Very Klose — A Worlds Semifinalist Team Report - Victory Road

多くのポケモンの上を取れるよう素早さブーストにし、凍える風による補助も担えるようにしました。
その他の技構成は無難にムーンフォースシャドーボール、守るです。
マジカルシャインが欲しい場面も多々あるので悩ましいです。

ラスタル先は足りない火力を補うフェアリーとしましたが、あまり切らなかったです。
ただしパオジアンや悪ウーラオスの不意討ちを半減できる点は、オープンシートにおいてもメリットになり得るはずです。


②オーガポン(岩)


※調整
ASぶっぱ

調整先がまだわからなかったので、無難なAS振りとしました。
ツタこんぼうとニードルガードは確定、草技枠はウッドハンマーとしました。
反動により頑丈が消えてしまうのが痛いのでウッドホーンとの選択となりますが、今回はひとまず火力重視です。
ここの選択は好みでもよいかと思います。

最後にこの指止まれを採用しました。
岩オーガポン+クレセリアと出してトリックルームの補助をすることを主に想定しています(頻度は多くないですが)
頑丈持ちなので、タスキがなくとも技を2回吸えるのが大きなメリットとなります。

岩テラスタルですが、切ってもろくなことがない印象です。
ラスタルを切って上から想定外の火力で倒されたりということもありました。
頑丈を生かしながら(ついでにテラスタル権を他のポケモンに回して)立ち回っていったほうが良さそうです。


コータス


※調整
HCぶっぱ

トリックルーム下のエースとして採用しました。
少なくとも初期のEレギュ環境だと炎技の通り、トリックルーム下の刺さりがよさそうだと仮定して採用してみました。
技構成は噴火、熱風、守るを確定とし、残りを大地の力としました。
構築的にヒードランがやや面倒なためです。
(ただしテラスタルされるとコータスの技が全く通らなくなるので、ガチグマの空元気などで回収する必要あり)

ラスタルは火力増強の炎としました。
他のポケモンに防御テラスタルを切る必要がないのであれば、積極的にコータスに切っていきたいです。


④テツノカイナ


※調整
耐久調整の参考元はこちら
【WCS2023 top16】復活のやなぎパ|やなぎ
ここから攻撃を削って、同速意識で素早さに少し割きました


猫だまし役であり、トリックルーム下のサブエースでもあります。
ワイルドボルトドレインパンチ、猫だましを確定とし、残りはヘビーボンバーを選択しました。
ただしこの枠はボルトチェンジと選択だと思っていて、好みで変えてしまっても良いかと思います。

相手のテツノカイナがこれまたやや面倒なので、初手の猫だまし合戦を重視し、少しだけ素早さに割きました。
最初はトリックルーム下での運用を重視し、素早さ個体値を落とした個体を使っていましたが
初手の猫だまし合戦に明らかに弱かった点、それにより選出パターンが狭まってしまう点が気になり、少し速めの個体を採用することとしました。

ラスタル先はフェアリーとしました。
似たような構築を使っていたときにヒードランが面倒だと感じ、同じくヒードラン意識でフェアリー個体を採用していたやなぎの構築を参考にしました。
(水テラスタルだとヒードラン自身の草テラバーストで回収されるため微妙)
相手のテツノカイナに打ち勝てるという副次的な効果もあります。


クレセリア


※調整
参考元はこちら
Not DerBeste, but Very Klose — A Worlds Semifinalist Team Report - Victory Road


トリックルーム起動役です。
初手から仕掛けても良いし、スイッチ感覚で裏から出しても良いです。

技構成はサイドチェンジが好みによって変わってくるかと思います。
サイドチェンジを切って手助けや冷凍ビームあたりでも良いかと思いますが
オープンシートにおいては、見せるだけでも択になり得る点を評価しています。

ラスタル先は悪半減が強く弱点の少ないフェアリーとしましたが、炎テラスタルあたりでも良いかもしれません。
炎オーガポン、イーユイやサーフゴーあたりをより意識できるようになります。
水ウーラオスが若干下火になりそうだと予想している点とも噛み合っているかと。
(水テラスタルだとオーガポン自身やゴリランダーに回収されるためNGかなと思いました)
ラスタルを切るときは、裏のガチグマやコータスあたりのテラスタル権を失っても問題がないかどうか、よく考える必要があります。

持ち物はクローズBO1においてはメンタルハーブの評価が高く、今回はその流れで変えませんでした。
(どこから挑発が飛んでくるかわからず、挑発を打つためだけに平気で隠密マントトルネロスが出てくる)
ただしオープンシートにおいては防塵ゴーグルやゴツゴツメット、回復系アイテム等、再考の余地があると思います。


⑥ガチグマ(原種)


※調整
参考元はこちら
【WCS2023 top16】復活のやなぎパ|やなぎ


こちらもトリックルーム下のエースです。
技構成はこれで完成されていると思いますが、Dレギュと比べると剣の舞を打てる場面が減ったようにも感じるため、他に変えても良いかもしれません。

今回のテラスタル先は草技半減を最優先とした上で、水弱点を消せる、格闘半減の毒を採用しました。
今後環境がどう変わってくるかにもよりそうですが、毒テラスタルの使用感も良かったです。

ランドロスの需要が上がりそうな点が若干下火かなと思いますが、それでもガチグマの技範囲と火力、トリックルーム下での制圧力は健在です。
とはいえ、新登場の暁ガチグマも同じようなことが言えるかと思います。
筆者は南北戦までに厳選が間に合わなかったのもあって、原種ガチグマで採用しましたが
興味のある方はぜひこの枠を暁ガチグマでも試してみてほしいです。


3.選出パターン

①スイッチトリル選出



②猫トリル選出



③この指トリル選出


基本的にはこのパターンになると思います。
凍える風+岩オーガポンが刺さっている場合やパオカイは①で選出することが多く、
トリックルームが刺さっていてガチグマとコータスを両選出したい場合は②か③、といった具合でした。


4.構築の課題

☆選出パターンが少ない
本構築の最大の課題だと思っています。
岩オーガポンでビートダウンするかトリックルームをするかのどちらかしかなく、できることが少ないです。

ハバタクカミを眼鏡型にするのはひとつ有効かもしれません。
こうするとハバタクカミ+テツノカイナという初手出しが強くなったり、
あるいはハバタクカミ+オーガポンと出して、この指で吸いながら高火力技ぶっぱという選択肢も増えるかも。
素早さブーストのハバタクカミは火力面でそこまで圧がかからないので、眼鏡型にしたほうがとれる選択肢自体は増えるのかなと思います。


☆対ゴリラ+炎オーガポン
ゴリラガポンが見せ合いで確認できる場合、相手はほぼこの2匹を投げてきます。
それに対してこちらがカミガポンで出しておくとタイプ上は強いのですが、
初手の猫だましがあるのでそれに対して守ってから、次のターンで相手のオーガポンが守るかどうかの択になってしまいます。
そこで負けてしまうと頑丈が削られて……となってしまうことも。

こちらが初手クレセカイナと出して、うまくトリックルームを貼れることができるのかも諸説あるところで
またコータスを出すタイミングを間違えるとそれはそれで一気に不利になってしまいます。
この点解決できると強い構築になるかもしれません。


☆後発パオカイ
初手で出される場合はこちらのカミガポンが強く出ることができますが、後発から出される場合は考えないといけません。
後発パオカイだと逆鱗で詰めてくるケースもあるので、トリックルームターン+体力管理をしつつガチグマを起動するか、
テツノカイナあたりにうまくテラスタルを残してあげるといったプレイングが必要になるかも。


5.あとがき

ここまでいかがだったでしょうか。
今回の構築を南北戦で使用し、無事に勝つことができました。
Dレギュでも強かったガチクレセやコータスの使用感も健在で、パワーも十分な構築かと思いますが
上記の通り課題も少なからずあったかなと。
そして、何よりEレギュが始まったばかりで、環境も煮詰まっていない中で
こちらも含めて色々な構築を試し、ここはこの方がいいのではとか考えながら試してほしいなという気持ちが強いので、こうして記事を書いてみることにしました。

構築を使ってくださる方には、ハバタクカミの枠あるいは型を変えてみたらどうかとか、
オーガポンの枠を色々変えてみたりしながら使ってみてほしいなと考えています。

実際の南北戦の試合では、まずはテツノカイナミラーの素早さ関係を割ってどうしていくか考えていきました。
テツノカイナミラーの素早さ関係次第で、取るべき戦法、考慮すべき択が変わってくると思ったからです。
それが例えば1本目でこちらがカミガポンと出して負けたとして、2本目でテツノカイナミラーの素早さ関係はどうか?となるのでは遅いのです。
(ただしテツノカイナの素早さによほどの自信があるorない場合、あえて素早さ関係を割らないのもひとつの戦法だと思います)

こういったBO3らしい考え方もそうですし、緊張の中で頑張って考え方を解説したはず(?)なので、ぜひ動画も御覧ください。

北陸オフで念願であったポケパラの権利を獲得することができたので、全力でEレギュの考察を進めていきます。
ランクマッチの放送もするかと思いますので、ぜひチャンネル登録お願いします!

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【パルデアプロローグ最終14位】ミライドン軸トリックルーム【詳細版】



こんにちは、みずこです。
お久しぶりでございます。
なんと4年ぶり(!)の構築記事となります。

今回はパルデアプロローグで最終14位という好成績を残すことができましたので、
その際に使用した構築について執筆いたします。
なお、本記事は詳細版ということで長くなっております。
目次をご活用いただくか、リバティノートに公開されました簡易版も併せてぜひご覧ください。


【目次】
※クリックするとその項目に飛べます。

1.構築の概要・経緯
   *構築の概要
   *ミライドンを選択した理由
   *同速勝負を回避したい!
   *テラ地面ヘイラッシャ、どうする
2.個体紹介
   ①ミライドン
   ②ハバタクカミ
   ③テツノカイナ
   ④カイリュー
   ⑤ヘイラッシャ
   ⑥シャリタツ
3.選出パターン
4.構築の使用感
   *良かったこと
   *悪かったこと
5.あとがき


1.構築の概要・経緯

☆構築の概要



構築のコンセプトは「同速勝負の回避」です。
後述の通り、本ルールは135族の同速勝負が多発するだろうなという予想のもとに組みました。
バレづらいトリックルームによる素早さ操作からダメージレースを有利に進め、
後続のノーマルテラスタル神速カイリューで制圧することを目指します。
後述しますが、基本選出は以下の画像の通りです。



☆構築の経緯

*ミライドンを選択した理由
まず、伝説ポケモンについてコライドンではなくミライドンを選択した理由ですが
単純に筆者のメインロムがバイオレットで、サブロムのスカーレットについてはストーリーを進めていなかったためです。

ただし、ミライドンはハドロンエンジンからのイナズマドライブが単純に強力で耐久の数値も申し分なく、技範囲も優秀です。
エレキフィールドによってほかのパラドックスポケモンを強化できること、キノコの胞子などによる眠りを回避できることも魅力で、コライドンを選択しなかったことに後ろめたさはありませんでした。

これは筆者個人のイメージですが、ミライドンは瞑想・パラボラチャージといった型も選択できることからも、単体でとれる選択が多い印象を受けます。
一方、コライドンは晴れにすることによりパラドックスポケモンのみならず、葉緑素などの恩恵も受けられるので、構築の幅がより広そうだなと何となく思っておりました。


*同速勝負を回避したい!
パルデアプロローグの環境について一番最初に思ったことですが、大体この画像に集約されていると思います。



\何やねんこの環境!/

まず、とにかく135族で強力なポケモンが多すぎます。
そして、その135族に圧をかけてくるのが、凍える風も覚えるテツノツツミ……となるはずです。
筆者も最初は「テツノツツミのクォークチャージで素早さを上げ、そこから凍える風をして素早さ操作をしよう」と考えたのですが
この素早さブーストのテツノツツミ同士でも、同速勝負が多発しそうだなと思ったのでやめました。
さすがに50%で負ける勝負をするわけにはいきません。
というわけで、同速勝負を回避し、ほかの方法で素早さ操作などサポートできると良いな、と思いました。


そうすると、すぐに思いついたのがハバタクカミによるトリックルーム戦法でした。
ハバタクカミは135族という速い素早さながらトリックルームも覚える優秀なポケモンで、
トリックルームを打たれるかも、と相手から警戒されにくいのもポイントとなりました。
ハバタクカミを見て相手が打ってくるであろう凍える風も、追い風も、すべて台無しにすることができます。
ということで、「バレにくいトリックルーム構築」を作っていくことになりました。
135族であるハバタクカミもミライドンも素早さには一切努力値を振らず、トリックルーム下で135族ミラーの上をとれるようにします。
135族で素早さを無振りにする人はなかなかいないはずだと考えます。


次に欲しいのが、ハバタクカミのトリックルームを安全に通せるポケモンです。
これについては猫だまし要員が欲しいなとなったのですが、その候補がテツノカイナかゴチルゼルでした。
ゴチルゼルだと特性の影踏みがとても強力なのですが、ゴチルゼル自身もトリックルームを覚えるために、その戦法を警戒されるかもと思ったのがマイナス点となります。
また、ゴチルゼル自身がそこまで火力のあるポケモンではありません。

ということで、テツノカイナを選択しました。
テツノカイナは横にミライドンを置くことによって、クォークチャージで攻撃が上がるのと、電気技の威力底上げにもなるので、シナジーがあると判断しました。


そして、トリックルームが終わった後は優先度で制圧したいと思い、ノーマルテラスタルカイリューがすんなりと入ってきました。
カイリューは9世代において筆者自身の信用度がとても高いポケモンで、本ルールも例外なくパオジアンとの並びも強いわけですが、今回はピン刺しです。
ハバタクカミ・テツノカイナでトリックルームを通し、遅いミライドンと神速カイリューで盤面を制圧することを基本の方針としました。


*テラ地面ヘイラッシャ、どうする
次に残りの2匹についてです。


まず、よりトリックルームを警戒されないようにしたく追い風要員のファイアローを入れていました。
そして、もしかしたらコライドン軸にイエッサングレンアルマがいるかもと思い、地面タイプと特性が魅力的でエスパー技も無効なディンルーを入れてみました。

しかし、「いや上位帯にグレンアルマいないだろ」と思い、火力が微妙で味方の邪魔もしかねないディンルーを外すことに。
グレンアルマは単純に素早さや耐性が微妙で、イエッサンを入れるにしてもミライドンにフィールドをとられかねない環境で運用するのは難しそうだなと。


そこで次にディンルーの枠をイダイナキバにしてみました。
これにより追い風で戦いたい相手は追い風で戦うことが現実的になり、
イダイナキバがディンルーやチオンジェンに対してテラスタル先を考慮しても強いため(テラ毒が多いので)、構築のパワーが上がりました。
無振り135族でも追い風をすれば、丁度ブーストエナジー後のテツノツツミを抜くことができます。

しかし、ここで問題点が発生します。
一定数いるであろうラスタル地面のヘイラッシャで全壊してしまう、ということに気が付きました。

本ルールで寿司がいるとしたら、地面テラスタルが結論になると思います。
単純にミライドンの電気技をシャットアウトでき、返しの地震で多くのポケモンに大ダメージを入れることができるからです。
本ルールも地面技の通りが良い環境だと思います。
あまりにもパワーの高すぎるこの地面ヘイラッシャを、まずは自分で使ってみようかと。


使ってみたところ普通に強かったのですが、やはりヘイラッシャミラーに安定するわけがありません。
先にテラスタル地面を切らされてしまうと、普通に相手のウェーブタックルに押し負けてしまいます。
そこで、相手の地面ヘイラッシャに強いヘイラッシャを採用する方向になりました。
ラスタル先は相手の地面ヘイラッシャに強く、電気技も半減することのできるとしました。
テラバースト草を採用すれば、相手が地面テラスタルを切ろうと切らなかろうと弱点を突くことができます。

ちなみに草テラスタルが通らない飛行・鋼についてですが
飛行:ミライドンに弱点を突かれてしまう上、テラバースト飛行の刺さる相手が(上位帯にある程度いそうなポケモンだと)チオンジェンぐらいか
:コライドンに弱点を突かれてしまう上、モロバレルなどクリアスモッグ持ちが少ない環境なので旨味がない、地面弱点でミラーに弱い

このことから、数を減らすと考えました。
であれば、一周回って草テラスタルも十分強いのではないかという判断をしました。
(ただし草テラスタルもコライドンに弱点を突かれてしまうので、コライドン軸に出す場合はテラスタルを切らない、あるいはタイミングを慎重にするなどの工夫がいります)

相手のヘイラッシャメタのヘイラッシャ・そして寿司のパーツとなるシャリタツを入れて、構築を完成させました。
アローキバと比べるとトリックルーム戦法の読まれにくさという観点では劣ると思いますが、これはこれで選出や立ち回りを幅広くできます。
シャリタツトリックルームを少しでも読まれにくくするために、素早さ上昇の黄色を選択しています。


2.個体紹介
※H実数値偶数なのは適当にぶっぱしてしまいました、お許しください

①ミライドン


※調整
HB:災いの剣ノーマルテラスタル鉢巻カイリューの神速を
   エレキシード込みで最高乱数以外2耐え

エレキシードを持たせ、これでもかというほどにHB方面を固くしたミライドンです。
トリックルームエースとして、そしてトリックルームが切れた後もできるだけ攻撃を耐えて居座り続けてほしいので、固いミライドンにしました。
ハドロンエンジンが発動すれば火力アイテムを持たせなくても十分な火力が出ることも後押しとなりました。

技構成は瞬間火力重視のイナズマドライブ、一致技としての竜の波動、範囲技のマジカルシャイン、守るとしました。
ミライドンは抜群がとれれば、あるいはカイリューの神速圏内に入れるという意味では、竜星群でなく竜の波動で十分な火力が出ると判断しました。
なので外すリスクのない、特攻ダウンのデメリットのない竜の波動を選択しています。

ラスタル先は単純に地面・竜・氷の弱点を消せる、そしてイダイナキバをトリックルーム下でも相手しやすくするよう、フェアリーとしました。
ありとあらゆる攻撃を耐えてそれが勝ちに繋がったことも多く、がっつり耐久に振っていてよかったです。


②ハバタクカミ


※調整
HCぶっぱ

トリックルームを起動させ、その後もしっかりかく乱させたいのでHC振りです。
耐久振りはしていますが、自慢の知らない物理技でハバタクカミが飛ばされること、
(あまりいないとは思っていましたが)サーフゴーがチラついて怖かったことから襷にしました。
ゴーストテラスタルしたイーユイの熱風+ハバタクカミのシャドーボールを耐えられるように耐久を振り、カシブの実を持たせるのも十分選択肢になると思います。

ワイドガードを持ったテツノブジンが一定数いたことと、単純に最大打点を上げたかったことから、マジカルシャインムーンフォースを両立させました。
相手の寿司や耐久、積み戦法を見る選択肢を増やすために滅びの歌採用も考えましたが、技スペースの問題でなしになりました。

ラスタルは緊急の防御テラスタルとして強い鋼ですが、切る気はありませんでした(実際一度も切らなかったです)
この型だとハバタクカミ自身がフェアリーテラスタルをして火力を底上げするよりは、ほかのポケモンに回したほうが強いだろう、という判断です。


③テツノカイナ


※調整
ADぶっぱ

フェアリー技をたくさん受けることになるので、特防方面に振り切ってチョッキ込みで数回耐えられるようにしました。
本構築の猫だまし要員であり、トリックルーム下のエースです。

技構成は最大打点のワイルドボルト、耐久を底上げするドレインパンチに猫だましは確定としました。
残りの枠は冷凍パンチや地震などと迷いましたが、後発カイリューで〆を狙う構築の都合上ハバタクカミは早急に処理したく、より役割を持てるヘビーボンバーを選択しました。

ラスタル先は地面やフェアリーの弱点を消せ電気も半減の草としましたが、後続のカイリューかミライドンに切りたいので、テツノカイナに切ることはあまりありませんでした。


カイリュー


※調整
HAぶっぱ

本構築のスイープ役を担う、ノーマルテラスタルカイリューです。
できる限り多く神速を打ってほしく耐久を底上げしたかったので、特性はマルチスケイル、耐久振りとしました。
鉢巻ノマテラ神速の火力がとにかく強く、スイーパーとしての性能はほかのどのポケモンよりも信頼しています。
「切らされる防御テラスタル」ではなく、能動的にテラスタルを切れ攻撃にも防御にも転じることができる点、とても評価が高いです。
筆者はパオジアンと組ませなくとも、ピン刺しでの採用も十分強いと思っていて
相手のパオジアンにタダ乗りできることさえある点も強みになります。

技構成ですが、採用理由である神速はまず確定です。
他は一致技として安定のドラゴンクローと、地面弱点を突く機会も少なくないので地団駄としました。
燕返しですが、この枠は正直何でも良いと思っています。
チオンジェンなどに打つ機会があるかもと思ったのですが、一度も使用しなかったですし
他にあの技を採用していないから負けた、ということもありませんでした。
もしかするとアクアジェットが最適解だったかもしれません。

体感8割はカイリューにテラスタルを切っていたと思います。


⑤ヘイラッシャ


※調整
ASぶっぱ

相手の地面ヘイラッシャに対抗する枠として採用しました。
ミラー意識のため特性はてんねん一択です。

持ち物は当初突撃チョッキにしようかと思ったのですが、テツノカイナにとられてしまっているので他の持ち物を考えることに。
より攻撃的なヘイラッシャにしたかったので、食べ残しも微妙だなと。
そこでダメージ計算をすると、持ち物で補正をかけることにより無振りミライドン程度であれば合体後ダブルダメ地震で飛ぶことに気がつき、達人の帯を選択しました。
無振り炎テラスタルコライドンもまあまあの乱数で飛ばせます。
命の珠は折角の耐久が勿体無く、シャリタツ着地狩りのチャンスを増やしてしまうため不採用です。

これにより、地面テラスタルでなくとも十分な火力を出すことができるかも、と思ったのです。
寿司を出す場合はトリックルーム展開をしないかもな、と思ったのでヘイラッシャミラーにより有利がとれるよう、準速としました。

ただ、筆者は一度も寿司とマッチングせず、本当に草テラスタルが正解だったかどうかは正直なところ分かりません。
結局一度も草テラスタルを切りませんでした。
耐久無振りで回復アイテムも持っておらず、シャリタツの着地狩りに困ったこともあったので、ほかの調整も検討の余地があると思います。
が、基本選出では絶対に勝てない地面ヘイラッシャに対して、構築段階で多少の安心感を持つことができました。


⑥シャリタツ


※調整
CSぶっぱ

トリックルーム構築に見せないための黄色選択です。
こちらのミライドンやハバタクカミが素早さ無振りのためサポート要員としても動いてもらいたく、こだわりスカーフ型としました。
一致技のほかサポートとして優秀な凍える風、ミライドンを通せる水びたしを採用しました。
が、水びたしを使ったことは一度もありませんでした。

ラスタル先はカイリューの神速をケアするためのゴーストとしました。
こちらも切る気はなかったものの、一度だけケアで切る機会がありゴーストにしてよかったと思います。


3.選出パターン

☆基本選出



大体この選出です。相手が高速構築の場合は、どんなに寿司が刺さっていようがこちらの選出をしておりました。迷った場合もこれです。
基本的には初手にテツノカイナ猫だまし、そしてハバタクカミはトリックルームを押します。相手が中速メインの場合は、この限りではありませんが。
その後に遅いポケモン達で数的有利を目指し、あるいは先に相手のテラスタルを切らせ、相手の後続をカイリューの神速圏内に入れることを目標とします。

猫だましを打つ方向はかなり気をつけたつもりで、よりゴーストテラスタルの可能性が低いポケモン、隠密マントを持っている可能性が低いポケモンに打っていました。
(例えば基本的にテツノツツミに打たない、スコヴィランではなくコライドンに打つ、など)


☆寿司選出



寿司を選出する場合、具体的にはどのような形で選出していくかというのは決まっていないというのが正直なところで、相手の並びに合わせて変えていました。
どちらかというと、ヘイラッシャを初手で出して様子を見つつ、序盤のうちから寿司で暴れる展開が多かったと思います。


4.構築の使用感

☆良かったこと
まず、何といっても高速構築にほぼ勝てたことです。
本構築は見せ合いの時点でトリックルームがバレづらいように組んだつもりなので、
相手が追い風や凍える風を仕掛ける選出の仕方をしてくることが多く、それを逆手にとれることが本当に強かったです。

やはり135族の同速勝負が多発する環境にあるので、多くの人が何らかの素早さ操作を企んでくるはずで
テツノツツミの凍える風や追い風で操作してくる構築が多いだろうな、というのは想定通りでした。
また、筆者は構築の仕様上気づく機会がなかったのですが、上位の構築にスカーフミライドンも一定数いたようで、それだけ135族の同速勝負を意識しているのだろうなと思います。

トリックルーム下のエースもとても強力でした。
雑に削れるハバタクカミのほか、テツノカイナも本ルールにおいてはミライドンと並べるとより強力なエースになれます。
ミライドンは素早さを削いだ分耐久に多く割いたのですが、耐久調整先として狙いであったパオジアンカイリューの並びだけでなく、
一見ピンチっぽく見える盤面でも、ミリで耐えて勝ってくれたことも少なくありませんでした。
特性と合わせ、瞬間火力が高かったのも良かったです。

そして寿司の採用ですが、これがハバタクカミのトリックルーム戦法において思わぬ副産物を生んでいたと感じます。
相手が寿司を警戒してくるのもあるのか、初手によくテツノツツミ+ミライドンという出され方をされたのですが、これがイージーウィンに繋がったのです。何故かというと大きく2点あって、
①基本選出の4匹は、トリックルーム下において全員がテツノツツミに有利をとることができるから
②相手のミライドンがこちらのミライドンと対面する前に、先にテラスタルを切ってくれるから、だと思っています。
(トリックルーム下の遅いハバタクカミに対してフェアリー弱点を消す必要があるため。相手ミライドンが電気かフェアリーかを先に見られるのは大きいです)

これにより数的有利を作ること、後続の圏内に押し込むことが容易となりました。

テツノツツミは猫だまし警戒のゴーストテラスタルがよぎること、隠密マントの可能性が少しあることから初手の猫だましはミライドン方向に打っていたのですが、ここで動いてくるテツノツツミはほぼ凍える風を押してきます。
それがアドにすらなってしまうのです。

最後に、命中安定技で固められたことです。
シャリタツ以外の5匹は全技が命中安定となります。そのシャリタツもあくまでサブ選出のポケモンであります。
技外しによる運負け、ストレスが本当になかったのは大きいです。

実際に14位という結果を残せたことからも、今回の戦法をとったことは大正解だったなと思いました。


☆悪かったこと
良いことばかりではありません。
まず、モロバレルを早急に処理できるポケモンが皆無なことです。
モロバレル自体はコライドンがきつい・エレキフィールドの存在もあるのかそこまで数は多くなかったのですが、
これがイエッサンと組み合わされると、途端にモロバレルが重くなってしまいます。
本構築のミライドンはエレキシード採用のため、サイクルを強いられると持ち物が腐ってしまうのも嫌な点です。
トリックルームモロバレルのせいでもちろん刺さりません。
イエッサン+モロバレルのサイクルは1戦だけ当たったのですが、ボロ負けでした。

また壁瞑想ミライドンについてですが、これがヤミラミ入りだと途端に立ち回りが厳しくなるでしょう。
普通の壁構築は瞬間火力で押し切れたことも少なくなかったのですが、
ヤミラミがいるだけでアンコール・金縛りを念頭におかないといけなくなるので、一気に立ち回りが窮屈になってしまいます。
猫だましもトリックルームもアンコールされてしまうので打ちづらく、まずヤミラミから処理しないといけないとなるうちに横のポケモンに暴れられてしまいます。
後発カイリューで締めるにも、神速がヤミラミに通らない上に鉢巻のため金縛りで一発アウト、寿司で押し切るにもアンコール→金縛りで回答されてしまいます。
幸いにもヤミラミ入りには当たらずに済んだのですが、当たっていたら厳しかったかもしれません。

ウインディも面倒な相手でした。
そんなに数はいないだろうなと思っていたのですが、数戦当たりました。威嚇のみならずバークアウトも面倒になります。
さらに厄介なのがこちらの135族が無振りなのが故に、ウインディとの素早さ関係がわからないことです。相手のウインディが最速か否かで、話が大きく変わってきてしまいます。
ウインディ入りに限った話ではないのですが、トリックルームを打つ相手を間違えると本当に負けます。

最後に寿司を寿司で見ることについてです。
上位の構築を見るに寿司とテツノツツミが同居していることが多く、フリーズドライまで考慮すると
こちらの寿司にとってそのテツノツツミがきついという点は一体どうなのか、と今では思います。
寿司を選出する場合の選出パターンが安定しておらず、この点もう少し考察が進むとなお良かったです。
ただし寿司は地面テラスタルが結論、という環境予測自体が間違っていなかったことは良かったと思います。

それでも、環境に多いポケモン、並びに対して構築のパワーを存分に発揮できたと思うので、これらの点はそこまで後悔しておりません。


5.あとがき

今回の勝因は「自信のある強い構築を作れたこと」。これに尽きます。
何故強い構築を作れたのかというと、適切な環境把握ができていたからだと思います。

正直なところ、今回の大会はJCSの権利がかかっているわけではないので、最初はそこまで本気で取り組むつもりではありませんでした。
しかし、こうしてトリックルーム構築を思いつき試運転で回してみたところ思った以上にうまくいってしまい、であればちゃんとやってみようかなと。
「強い構築を作れたかもしれない」という感覚がのちに自信につながったので、この感覚は今後のためにも覚えておきたいです。

大会本番では1700まで無敗、1750に到達した際にも1敗しかしていなかったので最初は調子が良かったのですが、その後4連敗をしてしまいました。
試運転がうまくいっていたので、当初は1桁順位を目指しておりましたが、この4連敗により目標を下げることを決断しました。まずは1800に乗せることだなと。

試運転で連敗したことがほぼなかったこともあり、4連敗をしたときはメンタル的にも相当落ち込んでしまいました。
その時に1766からストレートで一度1700を割ることになります。
しかし、構築などは違えど共に頑張っている方の励ましがあったこと、
試運転がうまくいったことによる「構築は絶対に強い!」という自信があったことにより、何とか持ち直すことができました。
そうしたらまさかのリバティノート圏内まで勝ち上がれました。

筆者はメンタルが弱いのですが、自信のある構築を作るということがいかに大事なのかを思いしらされました。
自信のある構築を握れたから、メンタルも持ち直すことができました。
そこに至るまでが本当に大変なのですが、筆者は強い構築を自らの手で作れるプレイヤーが本当に強いと考えています。
そのようなプレイヤーになれるよう、この先も精進していきたいと思います。


相変わらず長くなってしまいましたが、ここまで御覧くださり、本当にありがとうございました。
応援してくださった方々も、おめでとうとお声かけてくださった方々も、ありがとうございました。
9世代でポケモン復帰してから、ランクマッチでもオフでも思うようにいかず辛かったのですが
初めての公式大会でこうして結果を残せたことを、とても嬉しく思います。

それでは失礼いたします。

ミライドン、ずっと一緒に旅してきたもんな。
ここまで頑張ってくれて、ありがとう!
これからもよろしくね!

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当ブログにお越しいただきまして、ありがとうございます。
mizukoと申します。

主にポケモンの構築記事や雑記を上げております。
完全に自己満足でやっておりますので、その点はあしからず。



 ダブルバトルの構築記事】

自己暗示ゼルネオーガ
 ⇒2019 International Challenge February 最高1792
脱出トルネ始動ソルオーガビート
 ⇒2018 International Challenge November 最高1773
ゴチルカビコントロール withレヒレグロス
 ⇒ジャパンチャンピオンシップス2018予選 最高1714、最終1696/110位
後発トノラグビート ~飛行zサンダーを添えて~
 ⇒第11回ぽちゃオフダブル部門 6勝2敗で予選2位通過、ベスト16
  第17回あいオフ スイスドロー予選4勝2敗で15位通過、ベスト16
ガブアロー入りレヒレスタン
 ⇒バトルロードグロリア2017 ラストチャレンジ スイスドロー予選5勝2敗で9位通過、ベスト16
  ジャパンチャンピオンシップス2017予選使用構築

・他、WCS2018壮行会3位、第15回南白オフベスト8。
  

※以下6世代
シュバルゴ入りメガラグ雨
 ⇒第8回DayDreamオフ 予選2位通過、ベスト16
第72回DEXオフ使用構築 ※面子のみ
 ⇒第72回PokeDEXファン東京オフ 予選2位通過、ベスト16
ホウオウ×パルキアビートダウン
 ⇒ジャパンチャンピオンシップス2016予選使用構築


 【シングルバトルの構築記事】

飛行zランド入り役割破壊積みリレー
 ⇒第3回真皇杯関東予選 予選ブロック6勝2敗で1位通過、最終成績ベスト16

※以下6世代
ラグ×チルサイクル
 ⇒第14回キツネの社mf 予選5勝3敗1分、64位/253人中。
  第3回JPNOPEN 予選1位通過、ベスト16
ボスゴドラ入りサイクル
 ⇒第12回カントーポケモンオフ 予選1位通過、4位
  第33回シングル厨 1次予選6勝3敗/3位、ミドルトーナメント2落ち
第11回カンポケ使用構築 ※面子のみ
 ⇒第11回カントーポケモンオフ 予選6勝2敗、敢闘賞を受賞。
le dernier festival使用10パートナーズ前編後編
 ⇒10パートナーズ大会le dernier festival 優勝

・他、第13回ちゃもオフ(世代別シングル)優勝。


 【お役に立てると嬉しいです】

【図解】パワポで簡単!構築記事用サムネイルの作り方。
【Atelier Online】 7thGS大会結果およびKPまとめ



 【簡単な自己紹介】

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mizukoです。
メインルールはダブルバトルですが、もともとシングル勢だったため一応両ルールできます。
WCS出場を目標に、ない力を振り絞って考察しています。
7世代GSの仲間大会、Atelier Online主催。

構築記事では:
・こんな考え方もありなんだなという刺激を少しでも与えたい
・思考回路をしっかりと記録する
・見やすく分かりやすく
を意識して執筆しているつもりです。何か参考になる部分がありましたら幸いです。

好きなポケモンラグラージメガチルタリスボスゴドラ・ホウオウ・ロトムアシレーヌ・カプ系全般あたりです。
人と話すことが好きなので、気軽にお声掛けいただけると嬉しいです。
是非ともよろしくお願いいたします!


mizuko
@Swampert__

【企画終了】Atelier Online 過去大会結果まとめ・お礼 【VGC2019】

★過去大会結果は此方をクリック★


こんにちは、mizukoです。
先日は日曜昼といういつもと変わった時間ながら、たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました!
いよいよウルトラシリーズのレートが解禁されるので、今回をもって、アトリエ杯も一旦は終了とさせていただきます。
過去大会の結果およびKPランキングのまとめを残しておきますので、参考までに。

おかげさまで、長い間主催を続けていくことができました。
本当にありがとうございました!
また何かの形でアトリエ杯はやろうと思っておりますので、そのときは是非よろしくお願いいたします。


 ★過去大会結果リンク★
※画像をクリックすると大会結果ページへ飛べます
※構築記事一覧はボックスをスクロールしてご覧くださいませ
 掲載/削除希望は主催までお声掛けください

 

6/30(土
) Atelier Online 1st

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エントリー人数:228名
優勝者:zさん (from USA!)


▼構築記事一覧

優勝:zさん ルナゼルネ
GS Atelier Online 1st (WCS 2019) Rank 1645, 1st Place (19-7)

2位:ラルドさん オーガレック
Atelier Online 1st 結果2位使用パーティ

18位:さてぃすさん ホウオウパルキア
6/30開催GSダブル18位 使用構築

31位:しょうたーるさん グラネクロ
GS仲間大会 最高1591pt最終1543pt 使用構築

rikuさん ルナオーガ
【GSダブル】アトリエ杯使用構築 最高1571 最終1550あたり

ゆいさん ネクロゼルネ
共鳴のTrueForce

Ermesさん ルナイベル
Atelier Online 1st(7世代GS仲間大会)

フライさん グラレック
Atelier Online 1st 使用PTメモ

カルフールさん イベルレック
GS仲間大会「アトリエ杯」0-4 イベルタルレックウザ



7/21(土) Atelier Online 2nd

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エントリー人数:236名
優勝者:ラルドさん

▼構築記事一覧

優勝:ラルドさん オーガレック
Atelier Online 2nd〜7th GS Battle〜 1位到達パーティ

4位:なかむらさん ルナオーガ
【7世代GS】ルナオーガ【仲間大会4位】

8位:やきいもさん レックゼルネ
【Atelier Online 2nd 使用構築】Dual Control レックゼルネ (最高・最終1601)

19位:つかじゅんさん ルナオーガ
【7thGS】ルナアーラドーブルスタン

32位:さてぃすさん グラキュレム
7/21開催GSダブル 最高156? 最終1544 使用構築

43位:さぶさん オーガレック
【7thGS】Atelier Online 2nd使用構築

ぬるま湯さん グラゼルネ
アトリエ杯(仲間大会)瞬間1635 12勝4敗 ゼルネゲー

おでんさん グラゼルネ
【 GS仲間大会(Atelier Online 2nd)】グラゼルネver2.0

かんなさん オーガレック
日記 Atelier Online 2nd オーガレックもどき

カルフールさん ルナアーラグラードン
第42回伝説厨オフ&アトリエ杯使用構築 弱点保険ルナアーラ+グラードン

JJJさん ルナキュレム
【GS仲間大会使用構築】超迷走ルナキュレム【天国と地獄】



8/19(日) Atelier Online 3rd

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エントリー人数:180名
優勝者:ほりゆうこさん



9/22(土) Atelier Online 4th

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エントリー人数:60名
優勝者:ほこさん


12/29(土) Atelier Online 5th

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エントリー人数:196名
優勝者:こうさん


1/4(金) Atelier Online 6th

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エントリー人数:208名
優勝者:スサさん


3/2(土) Atelier Online 7th

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エントリー人数:266名
優勝者:なかむらさん

▼なかむらさん構築記事(オーガレック)
【第7回アトリエ杯1位 14-1 1664】 スカーフオーガレック改 - pokerikadai神楽坂支部公式ブログ

 

3/22(金) Atelier Online 8th

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エントリー人数:309名
優勝者:さぶさん


3/31(日) Atelier Online 9th

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エントリー人数:182名
優勝者:さぶさん(なんと2連覇!)



以上です。ありがとうございました!


主催:mizuko
@Swampert__