mizuko's atelier

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【第3回真皇杯関東予選ベスト16】飛行zランド入り役割破壊積みリレー

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こんにちは。
普段はダブルバトルを中心に活動しているmizukoと申します。
今回、7世代で初めてシングルの構築記事を投稿させていただきます。

アローラダブルを終え、現在まで来年に向けて全国ダブルの考察を進めたり、
7世代に入ってからまともにできなかったシングルをまた始めたりしていました。

さて、遅くなりましたが
先日の真皇杯関東予選で300人弱が参加していた中、本戦出場権を得ることはできなかったものの
ベスト16まで勝ち上がることができたので、今更ではありますが記録がてら構築記事として残そうと思います。

かなりピーキーな構築ですが、勝ち筋としては分かりやすいもので決まれば爽快なのではないかなと。

それでは構築の紹介に入ります。



【目次】
※クリックするとその項目に飛べます。


1.構築の概要・経緯
2.個別紹介
  ①カプ・ブルル
        ②ギルガルド
  ③ウルガモス
  ④ギャラドス
  ⑤霊獣ボルトロス
  ⑥霊獣ランドロス 
3.使用感について
4.最後に
5.追伸



1.構築の概要・経緯

☆構築の概要


本構築のキーワードは「役割破壊」「崩し」です。
概要としては以下の画像の通りになります。

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こんな感じです。
ブルルガルドなどでうまくサイクルを回していく……はずでしたが、
気付いたら面子のほぼ全員に攻撃的な積み技を持たせることに至り、積みサイクル的な側面が強めな構築となりました。
とはいえ全員がアタッカーなので誰かで起点を作るのではなく、
有利対面から盤面を見極め積んで全抜きを狙うという形になります。
鉢巻ブルルで交代先に多大な負荷をかけたり、役割破壊を積極的に狙ったりしつつ、
6匹のうち誰かしらの一貫をとることを目指します。

 

☆構築の経緯

キッカケは「鉢巻ブルルを使ってみたいな~」と思ったこと。
その単純すぎるキッカケからスタートさせました。
次にブルルの相棒としてテテフに対してもより強く出ることのできるギルガルドと、
ブルルガルドの炎の一貫を消せて相性の良いメガ枠として、6世代から使い慣れているギャラドスが自然と入ってきました。
構築を考えていた当初のコンセプトは「超攻撃的なブルルガルド」。

しかし、試行錯誤と検討を重ねつつ残り3匹をガモス・ボルト・ランドと決め、試運転していたところ
本構築はメガフシギバナをはじめとする高耐久の草タイプや、数値受けポケモンを大いに呼んでいることに気がつきました。
そこで試運転時はHDチョッキで運用していたランドロスを剣舞飛行zに変更するのはどうかと思い、それに伴って他のポケモンもバランス調整を施し
有利対面から積極的に役割破壊を狙う今の形になりました。



2.個別紹介

カプ・ブルル

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※調整
HAぶっぱ

本構築のスタートはこの鉢巻ブルルから。
鉢巻+フィールド補正のかかったウッドハンマーで、そんじょそこらの半減ポケモンすらも確1をとってしまうほどの火力の持ち主。
必要に応じて交代読みをしていきつつ、その火力で相手のサイクルを崩していきます。
それに加えて耐久の数値や耐性・補完となる技のレパートリーも悪くなく、
火力厨の私がこのポケモンに目をつけないわけがありませんでした。

ウドハンでは火力過剰になることもあるため、回復ソースとしても活用できるウッドホーンと両立させました。
残りはナットなどの鋼に打つ馬鹿力と、マンダやリザあたりに交代読みで打つストーンエッジを搭載。
有利な相手に繰り出し、積極的に交代を読みつつ裏に強烈な負荷をかけていきます。

言わずもがな、グラスフィールドは裏のガルドとの相性がとても良いです。
コケコやテテフのフィールドを消すことができる点も優秀。
ただ本当はこのフィールド効果をもっと活かすつもりでしたが、気付いたら構築に浮いているポケモンが多くなってしまいました……。



ギルガルド

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※調整
H:ぶっぱ
D:ダウンロード対策
S:同族意識、無振りブラッキー抜き
A:残り

6世代の終盤からお気に入りの、剣舞持ちの物理型。
攻撃的なブルルガルドを目指し、より火力と技範囲が優秀な型にしました。
持ち物は弱保と珠を各々試していました。
関東予選のときは弱保でしたが、レートでは珠でも運用していました。
珠のほうが瞬間火力があるという点が優秀ですが、珠ダメが致命的になることも多かったので
やはり、弱保のほうが扱いやすいかもしれません。

有利対面やポリ2などの耐久型など起点にして舞い、全抜きor後続の圏内に入れることを目指します。
ポケモンのなかでも、テテフにも比較的安定しやすい点がポイント高いです。ブルルのフィールド込みでグロスなどにも安定するのが◎

舞わないで殴ると火力がなかったり、相手の身代わりに弱いのが心もとないところですが……。
それでも動きが決まったときは相当な力を発揮してくれると思います。

 

ウルガモス

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※調整
CSぶっぱ

普通のCS襷ガモス。
ブルルガルドでもう少しフォローを入れたい鋼にも強い炎枠として、
抜き性能の高いガモスを採用しました。
最初はエスパーzを持たせていましたが、対面からマンダに勝てる駒を増やしたいという意図もありこのような型に変更しました。
テテフを確実に抜きたかった+ミラー意識の最速です。

技構成は蝶舞とめざ氷に、命中安定の放射と、ラスイチは一致技かつ身代わりを貫通できるさざめきとしました。
さざめきを採用しており襷とも相性が良いことに加え、炎の体にしても確率でしか発動されずあまり旨味を感じなかったことから、特性は虫の知らせで採用しました。

襷を盾に強引に舞ってイージーウィンできた試合も少なくなかったです。マンダを崩して勝ち確、なんてことも多々。
ステロを撒かれなければ襷であることを利用し、スイーパーとしての動きをとることも。
ただし、相手の構築にバンギやドラン、レヒレ、アシレーヌあたりがいる場合は極力選出しないようにしていました。



ギャラドス

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※調整
HB:メガ前特化ミミッキュのZじゃれつく+影打ちを耐え
HD:メガ後C147カプ・コケコのエレキフィールド下10万ボルトを耐え
S:最速
A:余り

☆調整は以下の記事を参考にさせていただきました:

okido117117.hatenadiary.com無断転載ですので、問題がございましたらご連絡お願いします。


ブルルガルドとの相性がよく、6世代のころから愛用しているメガ枠。
ブルルガルドで特にきついバシャやドランに対しても基本的には強く出ることができ、
なおかつメガでタイプ及び耐性が変わるのも活かすことができます。
ミミッキュが環境に多いなか、型破りで化けの皮を無視して殴れるのもポイント。
弱いポケモンに対してはとことん弱いですが、個人的にも信頼をよせているポケモンの一匹です。

型はHSベースの普通のメガギャラ。
技構成は滝登り/氷の牙/地震/竜舞の3ウェポンです。
個人的にはタイプ一致技としての信頼、浮いている炎への安定した打点、舞ってからの怯み狙いなどといった観点から、
滝登りを切ったメガギャラはあまり好きではありません。

威嚇や耐性を活かしてサイクルするのも良し、有利対面から隙を見て舞って3タテを狙うのも良し。
本構築はメガ可能なポケモンが一匹しかいないため、メガ石持ちは間違いなく読まれると思いますが
それにしても色々な立ち回り方ができるポケモンだと思っています。



⑤霊獣ボルトロス

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※調整
CSぶっぱ

ここまでで水タイプのポケモンの処理をブルルに依存していること、飛行への打点が欲しいということなどといった課題も考慮し
抜き+崩し性能が高く、かなりの火力を出すことができるレボルトを採用しました。

メガガルや鋼などに強く出ることができ、役割破壊としての性能も抜群な格闘zを選択。
この性能に追い討ちをかけ、受けループに対してもさらに強くなれるよう悪巧みを仕込みました。
これにより鬼羽リザXあたりまでも見れたりします。
ちなみに本構築において、ヘドウェを切っていて困ったことはほぼありませんでした。

高速移動も面白い型だと思い少し考えましたが、やはり悪巧み後の火力が魅力的で変えることができませんでした……。



⑥霊獣ランドロス

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※調整
H:奇数で最大
S:岩石封じ1回で最速103族抜き
A:残り
BD:端数を振り分け

ヒャダインランドロス

HAにかなり厚めに振った、遅めのランドロスです。実は選出率が最も高いポケモンでもありました。ブルルガルドとは。
もともとSが中途半端なランドロスは耐久に振らないと意外と脆く弱いと思ったので、S振りは最低限にしました。
構築を作った当初はHDチョッキで運用していましたが、
前述の通り構築単位で呼ぶポケモンを誘って倒すことができるという理由で飛行zに変更しました。

例えばブルドヒ+αといった、面倒な並びをランド一匹で見ることもできます。
剣舞を絡めつつ耐久ポケモンまでも崩していくのもアリ、威嚇を絡めてサイクルするのもアリ、岩封でS操作をしていくのもアリ。
色々な立ち回り方ができながら、崩し性能がトップクラスといってもよいほどに高い点が評価できます。

ダブルの構築記事でも述べましたが、zは無効化されないものが強いと考えています。
更に言うと、1/4で受けにくいタイプのものですね。
半減程度であれば数値受けでもされない限りかなりのダメージが入るからです。
その点、飛行zというタイプそのものに信頼をおいています。
さらにレランドの場合は役割破壊という側面を持ちながら、あの数値からタイプ一致で打てるという点が非常に強く、特に信頼をおいているポケモンでした。
ただ、耐久ポケモンに対しての乱数がズレるので、正直なところAぶっぱにしたほうが良かったかもしれません。



3.使用感について

基本選出及び選出パターンはありません。
相手の構築に合わせて、柔軟に選出していました。
ただ初手に来られて出し負けしたらヤバイ、というポケモンに出し負けしないように心がけてきました。

本構築を使用していて、「誘って倒す」ということがいかにして強いのか、ということを痛感させられました。
倒したい相手のポケモンに対して明らかに強いポケモンをもってくると、当然相手からは逃げられてしまいます。
しかし、一見すると此方が不利対面であるように見せかけつつ、その上で役割破壊技を打って崩すということで
相手の頭数を予想外な形で減らすことができ、誰かの一貫をとりやすくなるのだなと。
ただ、例えばあからさまにバナに対してランドを後投げする、などといったことを安易に行わないようには注意して動いていました。

積みリレーと名乗っておきながら、色々な勝ちルートをプランニングしていける点は良かったのかなと思います。
ブルルガルドや、ギャラランドを両選出した場合はわりとサイクル寄りで、
ガモスやレボルトなどをメインに選出した場合は対面っぽいというか、より積みリレーに近い立ち回りをしていたことが多かったです。
ただいずれにせよ、どこかで誰かの一貫をとることを常に狙っていました。

しかし重いポケモンもそれなりに多く、特にカミツルギやヒトムが重くて仕方なかったです。
無理矢理にでも対面処理するしかなく、カミツルギに至っては不利対面を作った瞬間に負けることもザラ。
悪zでなければガルドでもよいのですが。
さらに言ってしまうと、カミツルギとヒトムが両方入っている構築に対してはどう頑張っても勝てません。

またゲッコウガやレボルトも重め、ウルガモスも相手の型によっては面倒臭かったです。
相手の構築によって有利不利がハッキリしがちで安定しない点が決め手となり解散。
もしかしたら、もっと良い方法があったのかもしれませんが。
しかし、役割破壊を決めて崩すことができた瞬間や、積んで全抜きできた瞬間というのはとても気持ちよく、使ってて面白い構築だったと思います。



4.最後に

私としては7世代では初のシングルの構築記事となりましたが、いかがだったでしょうか。
気づいたら6世代のとき以上にとんでもなくウェイ火力厨している構築に仕上がってしまいました。

そして、本構築を第3回真皇杯の関東予選に持っていき
予選を6-2で1位抜け、最終成績はベスト16となりました。
あと一歩のところで本戦出場を決めることができただけに悔しいですが、最後は負けるべくして負けたと思っているのでスッキリしており、悔いという悔いはありません。
(これ、今年のグロリアでも同じようなことを言っていた気がする……)

300人弱が参加されていた大会でここまで来れたことに関しては今となっては正直ビックリしていますが、
構築としての課題も少なからずありますし、知識不足な点が多々あると思います。
今後もさらに色々な構築を考えていき、シングルもダブルも両方強くなっていければと思っているのでまだまだ頑張ります。

真皇杯などで対戦及び交流してくださった方々、ここまで読んでくださった方々
本当にありがとうございました!



5.追伸

私はそれから真皇杯本戦でスタッフをしていました。
サブイベントであるトリプルビートをメインに運営しておりましたが
参加された方々、いかがだったでしょうか。
私としては皆さんのお陰で楽しくスタッフできたと思いますし、盛り上がったのかなと思います。
初めてのスタッフで至らない点多々あったかと思いますが、楽しんでくだされたのなら幸いです。

ツイッターでも述べましたが、本戦に参加及び見学された方々には私からもこの場を借りてお礼させていただきます。
また、撤収の際に参加者の皆さんが手伝ってくださったことが私としても非常に嬉しかったです。
本当にありがとうございました!



mizuko
@Swampert__

【グロリアラスチャレ予選抜け】ガブアロー入りレヒレスタン ~ JCSを終えて。

 

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 こんにちは、mizukoです。

まずはじめに、ジャパンチャンピオンシップス2017(以下、JCSと記します)に参加されていた方々、本当にお疲れさまでした。
私自身もこの大会に向けて取り組んでいたものの、日程的にも相当過酷でした……。

JCSが終わり、VGC2017も一段落したということで、
今年私がメインで使用していた構築をここに公開します。

本構築は以前当ブログの記事に上げたバトルロードグロリアのラストチャレンジ(以下、LCQと記します)で使用したものから、さらに調整を加えていったものになります。
ちなみにLCQでの戦績はAブロックに配属されスイスドローを5-2で9位抜け(うち1戦はジャンケンで敗北)、ベスト16で敗退でした。

簡単なオフレポはこちらから。

mizuko.hateblo.jp


それでは構築の紹介に入ります。



【目次】
※クリックするとその項目に飛べます。

1.構築の概要・経緯
2.個別紹介
   ①カプ・レヒレ
   ②カミツルギ
   ③ウインディ
   ④ガブリアス
   ⑤カビゴン
   ⑥ファイアロー
3.選出パターンと使用感
4.JCSを終えて。



 1.構築の概要・経緯

☆構築の概要

 

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※LCQではウインディの持ち物をバンジの実→オボンの実で運用。
※JCSのC日程のみ、カプ・レヒレの濁流を熱湯に変更。


私は今年、レヒレツルギウインディ、所謂AFKをメインで使用することに決めました。
普通のレヒレスタンの形に、AFKで重いところにも対応できるようにガブアローの並びを加えたものになります。
普通に殴っていくのみならず、詰ませるといった勝ち筋をも狙いにいけるように組んでみました。


☆構築の経緯

私は6世代のとき、雨パやエルテラといったビートダウンを愛用していました。
その影響からか、環境初期の12月頃に私はコケコライチュウを軸とした構築を組み、試合を重ねていきました。
単純にコケライで上を取り、ひたすら殴るのが強いのではないかと思ったからです。
しかしコケライが私にとってどうも肌に合わず、12月中に解散。
それと同時に、単なるビートダウンはこのルールにおいて難しいと思うようになりました。

その後リアルの都合上、1ヶ月ほどポケモンから離れることになります。
そして復帰したころに流行り出したのが、以降私が使うこととなったAFKの並び。
この3匹の並びは完成されているな、と思ったのです。
コケライが使いこなせなかった経験からも、もっと色々な系統の構築を使ってみるのもよいかなと考えていた頃でした。
次第にこの並びを私も使っていきたい!と思うようになり、AFKを軸に構築を組んでいくことになりました。

この3匹を固定とし、各々の型・配分や取り巻きなども自分で考えていきました。
AFKできついところをカバーできる、なおかつ自分の肌に合うような取り巻きを検討し、カビゴン+ガブアローの並びを取り入れることに決めました。

 


 2.個別紹介

カプ・レヒレ

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※調整
H:実数値4nで最大
S:追い風下で最速フェローチェ抜き
C:残り

構築案を考えた当時ちょうどAFKの並びが流行っており、
その相手の眼鏡レヒレよりも強く出ることができるだろうという点を評価して瞑想型にしました。
また、ふつうの眼鏡レヒレと違い耐久ポケモンを起点にできること、
詰ませるという勝ち筋を狙いにいくことができるという点もポイントだと考えています。
Sが遅いため相手のフィールドを書き換えられる・状態異常を受け付けなくなるというのがまた偉いところ。

調整は火力と耐久に出来る限り割きたかったため、Sにはあまり振っていません。
持ち物は残飯だと体力回復が追い付かないことが多かったため、より体力管理しやすく様々な盤面で確定数をずらしにいけるマゴの実を選択しました。
この持ち物のお陰で勝てた試合も数知れず。
体力管理がとても重要なポケモンなので、かなり慎重に動かしていました。

技はタイプ一致技/瞑想/守るとオーソドックスな構成になりました。
水技は長い間濁流で運用していたものの、不意のワイガ持ちに泣かされたこと、ダブルダメになることから火力が足りないこと、そして何より精神衛生上の観点からJCSのC日程になって熱湯に変更。
ワイガの所持不所持に関わらずカグヤなどに太刀打ちしやすくなったこと、命中が安定しており確実に殴れることからも熱湯のほうが良かったなと思っています。
もっと早くから熱湯にしていたら、という後悔も……。


 ②カミツルギ

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※調整
HD:C147眼鏡カプ・コケコのエレキフィールド下10万ボルトを高乱数で耐え(珠まで確定耐え)
S:最速
A:残り
HB:端数

コケコの10万などで為す術なく倒されることを減らすため、今回はDSベースのカミツルギを使用しました。
盤面を見極めて後投げしていったり、横のガブの地震を巻き込ませたりすることもあるため、襷では噛み合わないという判断も。

そもそも私はこのルールにおいてZ以外のカミツルギを信用することはできないと考えています。
襷やスカーフを持たせたところで相手のポケモンを確実に縛れる/制限できる火力がない、と判断したためです。
であればZを持たせ、確定数をずらしつつブーストの餌にしていったほうが強いなと考えました。
今回は単純にタイプ一致技として火力を出すことができ、コケコやガブあたりへの確定数が変わるクサZを選択。

カミツルギを使用する上で、相手のスカガブの炎技やコケコのデンキZあたりにはかなり気をつけて立ち回っていました。
特殊方面は壊滅的ですが、物理耐久には優れており耐性自体は良いほうなのでその点も頼もしかったです。カビゴンに強いのも優秀。

 

 

 ③ウインディ

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※調整
H:実数値4nで最大
HD:C147眼鏡カプ・コケコのエレキフィールド下10万ボルトを確定耐え
S:最速テッカグヤ抜き
A:余り
B:端数

威嚇をばらまきつつ、相手のカグヤやカミツルギといった鋼などを見てもらいます。
カグヤには確実に役割を持ってもらいたかったのと、優先度+2の先制技を打てる点に魅力を感じたため物理型に。
サブウェポンはギャラドスや相手のレヒレといった水タイプへの打点を確保したかったため、ワイボにしました。

フレドラやワイボの反動が痛く、サイクル下で威嚇をばらまいてもらうことも多々あることから消耗が激しく
それをカバーし場持ちを良くするために、持ち物はバンジの実を選択しました。
横のガブが地震を打つ、ということも多く守るがないのは使いにくいと判断し鉢巻やチョッキは不採用。

ちなみにLCQではAぶっぱでSを最速ペリッパー抜きまで確保し、オボンの実を持たせていましたが
耐久がやや足りないと思った点、S振りが活きたことが少なかった点から、LCQ終了後に最低限のSラインまで落とした今の形に変更しました。
少なくともSは最速カグヤ抜きまでは確保する必要があると思いますが、かなり調整が難しいポケモンだと思います。

 

 

 ④ガブリアス

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※調整
H:実数値16n-1
HB:A182ガブリアスのZ地震を確定耐え
      A200ガブリアスのドラゴンクローを確定耐え
HD:C179ウツロイドのめざめるパワー氷を確定耐え
S:最速
A:残り

AFKで不安の残るコケコをはじめ、様々なポケモンを上から殴りたいという意図でスカーフ型にしました。
相手のスカーフ持ちまで意識しての最速スカーフです。
Z技は無効化されないタイプのほうが強い、という考えも。
技構成は地震を確定として残りは相手のドラゴン/等倍範囲を意識してのドラクロ、範囲技として優秀な岩雪崩、カミツルギやカグヤといった鋼意識での炎牙に落ち着きました。

本構築はウツロイドが重めなので、万が一の臆病スカーフめざ氷を確実に耐えられるところまで耐久を確保。
このぐらい振ると実数値16n-1を達成できるほか、相手のガブの地面Zも補正なしなら確実に耐えられるようになります。

初手に出てこられるコケコやウインディなどを上から雑に削っていくほか、
サイクルの〆にスイーパーとして運用することもでき万能さを感じました。


 ⑤カビゴン

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※調整
H:実数値4n
B:ぶっぱ
HD:C200カプ・テテフサイコキネシスを超高乱数で2耐え
A:残り
S:最遅

Bに振り切り、Dにもかなり割いた呪い型カビゴンです。
ここまでで不安の残るトリックルームへの対策枠としても機能してもらいました。
基本的には先発で出さず、起点対象のポケモンに対して後ろから投げていました。

技構成は恩返し/呪い/リサイクルまでを確定とし、サブウェポンは噛み砕くを選択。
これは単純に等倍範囲を広げたいという意図のほか、粘りに来るカグヤにより太刀打ちしやすくなる・馬力にしてしまうと何もできなくなるフワライドにも打点を持つ、などといった狙いもありました。
馬力を打ちたい相手の殆どに噛み砕くが抜群で入るので、これで良いのかなと

カビゴンを選出する場合は出来る限りレヒレをセットで出したい、ということを念頭に置いていました。
というのも熱湯火傷をはじめとする追加効果が負け筋になりかねないからです。
そのような負け筋をフィールドの効果で消すことができるという点でも、レヒレとの相性は良かったと思います。
ターン管理を慎重に行い、こういった追加効果を極力引かないように意識して立ち回っていました。



 ⑥ファイアロー

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※調整
ASぶっぱ

地面の一貫を切れる、かつS操作ができる枠がラストに欲しいということを踏まえつつ、
これまででハリテヤマをはじめとする格闘が重かったためにアローを投入。
バルジーナのようなポケモンが使いこなせなかったから、という裏事情も。
スカガブとの横の相性に優れていることも採用理由です。

カミツルギがZを持っているため持ち物に悩みましたが、やはり優先度+1で打てるZワザが強いと感じたのでヒコウZにしました。
最速にしたところで意識して抜きたい相手がおらず、出来る限り火力も確保したかったため意地っ張りで、ASに振り切りました。

技はブレバ/フレドラ/追い風まで確定として、残り1枠は守るや挑発なども試してみたものの
守るや挑発を打ちたい場面があまりなかったこと、レヒレカビゴンで詰ませて勝つといった立ち回りにも噛み合っていることから鬼火に落ち着きました(勿論、レヒレミストフィールドには注意)。



 3.選出パターンと使用感

本構築は基本選出という基本選出がなく、相手の系統や取り巻きなど様々な面からどのような選出がベストなのかを考え、柔軟に選出を行っていました。

初手の出し方はこの2匹で行くことが多いな、というものはあるものの、後発まで考えると本当に選出の仕方がバラバラなので、初手の出し方だけいくつか簡単に紹介しておきます。
少なくともカビゴンを先発で出したことが一度もなかったかな、というぐらい。


カプ・レヒレカミツルギ
相手のフィールドを奪いつつ、草Zカミツルギで誰か1匹を持っていき、ブーストの発動を狙います。
カミツルギの苦手な炎や格闘などをレヒレでカバーしていきます。
盤面によっては瞑想で詰ませる動きを積極的にとることも。カミツルギが火傷や麻痺をしなくなるのも地味に大きいです。


カミツルギガブリアス
此方の出し方も草Zカミツルギで誰か1匹持っていくことを目指します。そしてカミツルギの苦手な炎などをガブで見ていきます。
不意の電気Zコケコなどに対しても上からガブが殴ることができます。盤面によってはガブの地震を平気でカミツルギに巻き込ませることも。
この先発の出し方は恐らく対戦相手に最も読まれにくかったように思います。それもあってかこの出し方をしてうまくはまった場合の勝率は凄まじいものでした。
ただし、相手の構築にカグヤがいる場合は極力この出し方をしないようにしていました。


ガブリアスファイアロー

所謂ガブアロー。相手側にハリテヤマなどの重い格闘がいる場合、極力上から畳み掛けたほうが良いと判断した場合、そしてそもそもガブアローが刺さっている場合などによく選出していました。
アローの先制Zブレバなどで削っていくことも、追い風で展開していくこともできます。そしてアローの苦手な電気などをスカガブで対応していきます。
アローが浮いているためにガブが気軽に地震を打ちやすく、さらに横の相性が良いため、扱いやすい並びではありました。


カミツルギファイアロー
あまりやらないですが、一応この2匹を初手に出すこともありました。
アローにとって制限されるポケモンカミツルギで見ていく並びです。
追い風をはって相手のスカーフ持ちを含めてカミツルギが抜けるようにする、という立ち回りをすることも。
どちらがZワザを使うかはそのときの状況次第で決めていきました。


ひとまずはこんな感じです。
他にも色々な出し方をしていた気がしますが、ここでは割愛します。

 

 

☆使用感について

本構築を暫く使っていた感想について、まず良く言えば柔軟性がある、悪く言えば難しいなと思いました。
選出パターンも決めておらず臨機応変に決めていく、というスタイルをとっていたために色々な出し方ができるものの、パターンが決まっていないことによる気持ち悪さも感じていました。

そのため、本構築はそういった意味でもBO3向きではあるのかなと感じます。
1戦目で初見殺しにあった、予想外の型にやられたなどとなっても切り返しがききやすかったのかなと。
その一方で、レートによる初見殺しにはあまり強くなかったのかなとも思います。

また、単純にスタンパは難しいなと感じたことも多々ありました。
数値などが高い一方で立ち回りは簡単なものではなく、使い手のプレイングスキルが試されていたなと。
特に本構築は数的不利から詰ませる動きで巻き返す、という立ち回りをとることも少なくなく、神経を使う場面も多かったです。
一方、個人的には構築としてのバランスは噛み合っていたのかなと思います。

本構築は追い風枠としてファイアローを採用していましたが、かなり扱いやすかったと感じます。
このあたりは自分のプレイスタイルにより合うように、という点を追求した結果ですが、良い選択だったのではないかなと。
補助のみならず自身が殴ることもできるため、構築としても柔軟性が増していたと思います。



 4.JCSを終えて。

7世代に変わり、新要素も多数追加されそれに慣れることがとにかく大変でした。
VGC2016と違い、このポケモンが特別に強い!みたいなのもおらず、環境もめまぐるしく変わり
そのような中で、最初は自分の肌に合う構築を探すのにも必死だったなという覚えがあります。

今まで使っていた系統の構築が今年は強くないだろうな、そして肌に合わないなど思うところがあり
ある意味それがキッカケで、今年は今まで使ったことのない系統も含め、色々な構築を使ってみよう!と思うようになりました。

実はスタンパ自体使うのが始めてで、慣れるのが大変でありなかなかVGC2017に適応することができませんでした。勿論最初は全然勝てない訳でして。
そのため今までのプレイスタイルを捨て、そして考え方も改めつつ、時間をかけて適応していきました。
その適応するまでの過程が、とてもとても辛かったです。

そして色々な面子を試しましたが、中でも迷ったのが誰で地面の一貫を切るのか、ということでした。
S操作をはじめとしたサポートができるポケモンが欲しく、バルジーナなども試してみたもののどうも私のプレイスタイルとは合わず。
このあたりは特に長いこと考察を進めることになりますが、
より攻撃的にも立ち回れるアローを採用したとき、自分にとってはものすごく使いやすい構築になったなと感じるようになりました。
バランスを保ちつつ、より自分のスタイルに合うように追求していく上で迷うことも多々ありましたが、
これだ!というポケモンが見つかった瞬間というのは気持ち良いものがありました。
7世代になってから大きく弱体化したため正直アローには期待していなかったものの、やはり色々と試してみるものだな、と思った瞬間でした。

それから3月後半にバトルロードグロリアが行われ、LCQで予選抜けが確定した瞬間は嬉しいものがありました。
今までなかなか勝てなかったぶん、ようやく勝てるようになってきたという実感が生まれました。
5-0で真っ先に予選抜けを決めることができた嬉しさは、今でも鮮明に覚えています。
結局トーナメントで最後まで勝ち切れず、本戦への出場権を逃してしまったので、最終的には悔しい思いをすることになりますが。
それでも強い方々と試合ができ、経験を積めたのがとても良かったですし楽しかったです。

その後も現状に満足せず試合なり調整なり繰り返しやっていきました。
JCSの詳細が発表されたときには、「やってやろう」という気持ちがさらに強くなっていきました。
しかし、今までと形式が違い日程も過酷で、1日程で20戦しかできないことからも相当厳しい戦いが予想されるだろうなと。
私は今年のボーダーを高く見積もりすぎてしまい(具体的には最低限1700×3を達成しないとまず無理だろうなと)、その結果として必要以上に気負いすることに……。

不安なまま迎えたJCS本番、私は持っている力を全くといってよいほどに発揮できず、結果は絶望的なものとなってしまいました。
引きの悪さはまだよいとして、今までではあり得なかったような初歩的なミスを繰り返してしまうほどでした。
あまりにも不本意な結果だったので多くは語りませんが、自分の力を1%も発揮することができなかったと思います。

それだけに、悔しいし情けないです。

正直こんなものではないという気持ちもあります。

しかし、ひとつ言えることは今まで手をつけたことのなかったような構築を色々やってみる!ということで、
今回のようなスタンパを経験できたことは自分にとって力になったのかなと思いますし、それは良かったのかなと。
難しい構築を選んでしまったと思ったときも多々ありましたが、それでも良い経験になりましたし、面白かったです。
そしてサブロムでも実は今まで一度もやったことのなったスイッチに挑戦していました。
(サブロムの構築は諸事情で面子も含め非公開とします。)

楽しかったとはいえアローラダブルをやっていて良かったな!と心から言えるかどうかは微妙だな、と思うときもあります。
しかし、アローラダブルでの経験があったからこそ今があるんだ!と思える時が来るように、来年以降も頑張りたいと思います。

7世代になってからの新鮮な環境で、特別強いポケモンがおらず、流行りなどもめまぐるしく変わっていくというのは
ついていくだけでも大変でしたが、とても面白い環境であったと思います。
それにしても今年はあまりにも悔しい結果で幕を閉じてしまいましたが、
来年に向けてのモチベは高いので、今度こそはやってやろうと思います。



長くなってしまったので、このあたりで筆を置かせていただきます。
アローラダブルで対戦してくださった方々、共に考察しアドバイスをくださった方々、そして応援してくださった方々。
本当にありがとうございました!

来年こそは。



mizuko
Twitter @Swampert__

【VGC2017】グロリアラスチャレ使用構築と結果報告

こんにちは、mizukoです。

久しぶりの、そして7世代に入って最初のブログ更新になります。
JCSの日程が例年よりも前倒しになり、焦りつつもなんとかアローラダブルに取り組んでいます。

そんな中、3/19(土)に行われたバトルロードグロリアのラストチャレンジに参加してきました。
そこで使用した構築を面子のみ紹介しつつ、結果報告と簡単な感想を書いていきます。

ちなみに予選はスイスドロー形式で7戦行い、その後シングルイリミネーション方式でトーナメントを行いました。
予選・決勝トナメ共に全試合BO3です。

というわけで、今回使用した構築はこちら。詳細は非公開とします。



続いて結果報告です。
Aブロックに配属され、予選は5勝2敗で恐らく9位抜け、決勝トナメはBest16で敗退となりました。

詳細としては、まずはスイスドローから
Round1 ○○
Round2 ○○
Round3 ○○
Round4 ○○
Round5 ○○
Round6 ××
Round7 ××
※Round7はお互いが予選抜け確定のため、お互いが合意の上ジャンケンで勝敗を決めました。

決勝トーナメント
Best32 Bye
Best16 ××

という感じになりました。
こうしてみると全ての試合でストレート勝ちor負けをしている件について。

スイスドローは5-2以上の人全員が予選抜けで、私自身真っ先に予選抜けを決めることができその点は嬉しかったです。
しかし、決勝トーナメントであと一歩のところで勝ちきれず、グロリアの本戦出場を逃してしまいました。

ここまで来たらやはり本戦にも行きたかったですし、最後まで勝ちきれず今でも非常に悔しいです。
まだまだプレイング的にも甘かった点が多々あったと思います。
BO3の経験もまだまだ浅いと思わされましたし、そのあたりももっと頑張っていきたいなと。
しかし構築としては柔軟性があり、BO3というルールにも対応できていたと思います。

ここまで大規模な大会に出るのは久々で、このような大会で強い方々と戦えたこと、
VGC2017になかなか適応できず何度も心を折られていた中、まずは予選を抜けることができたことなどなど……
良かったなと思えたこともたくさんありました。

グロリアの本戦にも観戦しに行き、レベルの高い試合をたくさん見ることができました。
私も本戦に出たかったなと何度思ったかわからないですが……(笑)
地方の方々や海外勢も含めてたくさんの方と交流できたこと、
R7でジャンケンで勝敗を付けた対戦相手の方とラスチャレと同じ形式で対戦したりと、とても楽しい時間を過ごせました。
ちなみに勝ったのでスイスドロー実質6-1名乗ってもいいですか。

2日間を通して得たことが多く、とても思い出に残る大会になりました。
JCSまであと少しですが、最後まで頑張っていきたいと思います。

それでは。関わった方々ありがとうございました!